イラク北部のダムで大量放流 ダムの圧力緩和のための措置
スレイマニア、イラク、5月9日 (AP) ― イラク北部に降った雨でクルド人自治地域にある貯水湖の水位が上昇し、氾濫の危険があるため、ダムで大量の放水が始められた。 ディヤラ川にかかるこのダムは、近年イラクを襲っている干ばつのため、降雨による水量が少なかった。 それがこのところの大雨で、イラク最大の農業州のひとつとされるディヤラ州の主要な水源である、スレイマニアのダルバンディカン・ダム湖に大量の水が流れ込み、今後さらに雨が降ることが予想されることから、ダムの圧力を緩和するため、放水措置が取られた。 過去48時間に100ミリ近い雨が降り、さらに25ミリの降水でダムが氾濫する危険がある。 ダムは最大30億立方メートルの水を溜める能力があるが、建設以来60年の間に氾濫を起こしたことがある。 今年の余剰水量は、ダムから湧き出る水が風光明媚な景色を作り出し、周辺に足を運ぶ観光客を増やしている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)