海自補給艦が石垣港に 25日まで、乗員休養へ
海上自衛隊の補給艦「はまな」が22日午前、石垣港に入港、検疫錨地に停泊した。期間は25日までで、搭載されている小型艇を使い乗員が石垣島に複数回上陸する予定。乗員の休養、補給が目的。市港湾課には連絡があった。 「はまな」は、とわだ型補給艦(全長167㍍)の3番艦。必要時のみ機関銃などの兵装を設置するが、平時は必要としない。他の艦艇に対する燃料の補給などが任務の艦艇で、直接の戦闘参加は主任務ではない。 海自の自衛艦隊司令部によると「はまな」は東シナ海や九州西側の海域で豪軍(5月)、米軍(7月)の艦艇とそれぞれ共同訓練を実施している。 ただ、艦艇や装備品、隊員不足から、海自では他国艦艇の警戒監視任務に補給艦などを参加させているとの指摘もある。 事実、3自衛隊を統轄する防衛省の統合幕僚監部は20日、同日午前4時ごろ、海自補給艦「ましゅう」がロシア海軍の艦艇2隻を西表島の南西60㌔の海域で発見し、与那国島との間の海峡を北東に向かって進み東シナ海に入ったことを確認している。 今月中旬には、中国の空母艦隊が与那国島から約500㌔南の海域で軍事演習を実施。海自は護衛艦で警戒監視を行った。位置や日時から「はまな」や「ましゅう」が同艦艇に対し補給を行った可能性もある。 「ましゅう」は「はまな」とは違う別タイプの補給艦。近年、石垣島沖合に補給艦が停泊する事例が増えており、前述のような警戒監視任務や本来の任務である他艦艇への洋上補給を八重山近海で行っていると見られる。 統合幕僚監部のプレスリリースによると、中露の艦艇は頻繁に沖縄近海を通過。その都度、海自の艦艇や航空機で警戒監視を行っている。 22日午前に石垣沖に停泊した「はまな」は錨(いかり)を降ろし、船尾には搭載艇と思われる小型の船舶が横付けされていた。私服姿で甲板をランニングする隊員と思われる人物も確認できた。