子どもの成長、支え方探る 全国社会教育研究大会 記念講演やシンポ 茨城・水戸で開幕
「誰一人として取り残さない社会を目指す社会教育のあり方」を主題に、第66回全国社会教育研究大会茨城大会が24日、茨城県水戸市泉町1丁目の市民会館で開幕した。全国から約800人の教育関係者らが参加。「子どもの成長」をテーマに開かれたシンポジウムでは「外国人も障害者も、多様な人が学べる環境をつくるために、社会教育の果たす役割は大きい」「地域全体で支える仕組みを」などと、活発な議論が交わされた。大会は25日も開かれ、五つの分科会が予定されている。 大会初日は、主催者を代表して、全国社会教育委員連合の鈴木真理会長が「社会教育はさまざまな価値観に対応していく必要がある」とあいさつ。 水戸市在住の名字研究家、高信幸男さんが記念講演。「全国の方が集まる場での講演は初めて」と、各都道府県の珍名を紹介し会場を沸かせた。 文教大の金藤ふゆ子教授をコーディネート役に迎えたシンポジウムでは、3人が登壇。茨城NPOセンター・コモンズの横田能洋代表理事は「外国籍の子どもたちが日本語を学ぶ機会を、多様な人がつながって、もっとつくれるといい。まさに社会教育の出番」と強調した。 同県大洗町の長谷川馨教育長は「まち全体をコミュニティースクールに」と実践例を発表。NPO法人たまり場ぽぽ(同県ひたちなか市)の早川愛代表理事は「先輩ママが新米ママに寄り添う。ママの孤立を防ぎ、子どもを支えたい」と訴えた。
茨城新聞社