賃貸経営のターゲット…「低所得者や高齢者など住宅弱者」を狙うと儲かるワケ
「住宅弱者」が入居を断られやすいワケ
なぜなら大家は、低所得者を入居させてしまうと「家賃を滞納されるのではないか?」と考えたり、高齢者を入居させてしまうと「孤独死するのではないか?」と嫌がったりして、入居を断るのです。このように入居を断る理由は、大家の偏見や思い込みです。 以前に見たニュースでは、87歳のおばあちゃんが死ぬまで住むつもりでいたアパートが取り壊されることになり、部屋を出なければならなくなりました。ところが新しい部屋を何十軒まわっても、高齢のため入居を断られ続けるのです。 おばあちゃんは「長生きしすぎたのが悪かったのか……」と後悔する悲しいニュースでした。本来、長生きをするのは素晴らしいことなのに、高齢を理由に住める家がなくなってしまうのはショックですよね。しかし、ネットで孤独死の統計を調べてみると、なんと孤独死の全体の4割が50代以下の現役世代でした。 (一般社団法人日本少額短期保険協会「孤独死現状レポート」 https://www.shougakutanki.jp/general/info/kodokushi/news/kodokusiReport_6th.pdf 2022年9月アクセス) 孤独死というと、7~8割が高齢者のイメージかもしれませんが、若い人も病気で亡くなりますし、高齢者が必ずしも家で亡くなるとは限りません。入院先の病室で亡くなるかもしれませんから。 ちなみに、自殺の統計も調べてみると、自殺が一番多いのは50代です。働き盛りでストレスがかかる年代ですね。 (厚生労働省「令和3年中における自殺の状況」 https://www.mhlw.go.jp/content/R3kakutei-f01.pdf 2022年9月アクセス) 少子高齢化が進展している日本で、高齢者は増え続けています。自分の親や大事な人が住む家がなくて困っている状況を、想像してみてください。考えただけでゾッとしますよね。決して他人事ではありません。 低所得者の生活保護の受給世帯も右肩上がりに増えています。新型コロナウイルスの影響で倒産する企業、失業される人も増えています。 住む家がないのは切実な問題です。どうせ賃貸経営をするのなら、困っている方に住宅を提供して喜んでほしいと私は願っています。 恵比寿 吉之助 中高年の資産所得倍増アドバイザー ※本記事は『50代から年収100万円アップできる老後資産構築法』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
恵比寿 吉之助