【高校バスケ】新監督に新ユニフォーム、心機一転で復活を期す市船橋「“シンプルに強い”を復活させる」
菊田瑛暉キャプテン「今年の選手はみんなシュート力がある」
特に今年度のチームはシュート力がある選手が多く、キャプテンの菊田瑛暉は「心機一転を図りながら、自分たちの持ち味である堅いディフェンスからのファストブレイクをまず狙っていきます。加えて、今年の選手はみんなシュート力があるので、外角のシュートも狙いつつ、強いドライブやゴール下での2点を積み重ねていきたいです。個性が強くて自分を持っているメンバーが多いので、練習中には言い合いになることもあるのですが、その分すごくお互いを高め合えているなと思います」とチームの強みを語る。 彼個人もハイボリュームなシューターとしての側面に加え、「今年は泥臭いことを頑張りたいです。スタッツに残るリバウンドや3Pシュートはもちろん、スタッツには残らない部分も頑張っていきたい」と、星野コーチの掲げるスタイルを体現する一人になっていく構えだ。 シュート力を生かした爆発的なオフェンス──それが今年の市船橋の最大の魅力である。 実際、とある練習試合では1Qだけで47得点を記録したこともあるそうで、1月に行われた千葉県の新人戦でも、準決勝までの全ての試合で90得点オーバーというハイスコアゲームで勝ち上がった。決勝では僅か1点差で惜敗し準優勝だったものの、その得点力には星野コーチも「ノったら止まらない」と舌を巻くほどだ。2月の関東新人では初戦でのちに優勝する日本航空に完敗したが、それでもチームコンセプト通り31本もの3Pシュートを放っており、速攻でもオープンができれば躊躇なく打ち切っている。また、白石楓の23得点を筆頭に4人が2桁得点を記録するなど、日頃のトレーニングによって選手個々が着実にレベルアップしていることも示された。 さらに、星野コーチは再び強豪の地位までチームを押し上げる過程で、人間性を高めることにも重きを置く。「彼らとしてはバスケットをするために市船に来ているとは思います。でも、一人の高校生として一番大事な学業や挨拶、身だしなみについては結構しつこく言っています。そういう部分はまだまだ。例えば体育館の端にホコリやゴミが落ちていてもそのままにしてしまったり。私はそういうところがすごく気になっているんですね。そういうところも含めて、“千葉に市船あり”という時代にどうやったら戻せるのかが根底にあります」 現代のトレンドを取り入れた戦術に、泥臭くガッツを見せるこれまでのスタイルを融合し、星野コーチオリジナルの新たな市船橋が始動した。