「見ちゃいかん」滑走路のない旧日本海軍「秘匿基地」海面から飛び立つ”下駄履き特攻”で若者が死んだ
■国内「唯一」機体の展示 RKB 今林隆史記者「砂に埋もれた状態で発見された機体。福岡県の糸島にあった基地から飛来したものでした」 糸島の玄界航空基地から飛び立ち指宿の基地を経由して沖縄方面を偵察した零式水上偵察機。 米軍機の追撃を逃れながら帰る途中、燃料が切れて不時着したものです。 糸島の資料館に展示されているのと同じ部品が見えます。 有名な戦闘機零戦=零式艦上戦闘機と同じ1940年に採用された機体は大戦末期には旧式化していたということです。 万世特攻平和祈念館 楮畑耕一さん「アジア太平洋戦争中というのは、航空機の進化というのは非常に早かったと考えられています。陸海軍の戦闘機でも当時の連合軍の戦闘機にはおそらくかなわなかったのではないかと思いますので、零式水上偵察機はだいぶ旧式化していたと思います」 ■アメリカ軍が「遅い」 撮影された零式水上偵察機 1944年、アメリカ軍が攻撃中に撮影した零式水上偵察機の映像です。 この時、米軍の記録では零式水上偵察機について「速度が遅い」と報告されています。 「Jakes were slow」 その水上飛行機も特攻に使われていたことを伝えている鹿児島県の指宿海軍航空基地の跡地。 水上飛行機の基地があった指宿からはあわせて44機・82人が爆弾を抱え片道分の燃料だけを積んで飛び立ちました。 ■「特攻に志願」零式水偵の搭乗員だった98歳の男性 速度が遅い水上機による特攻はフロートを下駄に例えて「下駄履き特攻(げたばきとっこう)」と呼ばれました。 なぜ当時の若者は特攻に飛び立ったのか? 零式水上偵察機の搭乗員だった神馬文男さん(98歳)も上官に特攻に志願するか尋ねられたことがあります。 神馬文男さん(98)「搭乗員20人くらいで並んだんですけど、その時に『特攻を志願する者、一歩前に出れ』って。出たです、私。みんな出た。みんなが出た。残ったら大変でしょう。出なかったら。いや俺は行かないっていうね、そういう者が出るはずがない。環境が違う。出なければならない。行かなければならない」 神馬さん自身は特攻に飛び立つことはありませんでしたが、多くの戦友が特攻で命を落としました。
【関連記事】
- 「戦争はだめだ!絶対にだめだ!」水際特攻『伏龍』元隊員の93歳男性が語る
- JR博多駅近くで発生した50歳男性切りつけ事件 15歳男子高校生と16歳女子高校生を殺人未遂疑いで逮捕 男性は女子高校生の元交際相手
- 「財布がなくなった」女子高校生の相談にゲームセンターの店長がとった”とっさの判断”「靴をみました」
- きっかけは”エアコンのつけ忘れ”「暑い。なんでつけてくれんかったと? 死ね」 発言した男子児童に担任が「一緒に死のうか」 廊下に連れ出し窓際で
- 15年以上に及ぶ路上生活と売春 ”睡眠不足になるほど客をとった” 姉への強盗殺人罪に問われた妹(52) 収入はほぼ知人の女に送金と証言 ふたりの不可解な関係