土砂崩れ現場上部にある松山城「緊急車両道」擁壁の傾き確認から工事着工まで1年経過で…野志市長は
南海放送
今月12日に愛媛県松山市で発生した土砂崩れから4日。今後、被災者の生活再建や復旧作業をどう進めていくのか。 松山市はきょう2回目となる災害対策本部会議を開き、各担当部局で情報を確認しました。会議後取材に応じ、公の場で初めて災害についてコメントした野志市長は。 野志克仁市長: 「3人のお亡くなりになられた方、ご遺族の方、ご関係の方に心からお悔やみを申し上げたいと思います。また、避難をされている方に心からお見舞いを申し上げます。膨大にやらなければならないことがある中で、今なにをすべきなのかということを考えながらやってまいりましたので(このタイミングの発言になった)」
復旧のスケジュールについて市は、きょうまでに道路上の土砂の撤去を終え、あす以降、宅地に流れ込んだ土砂を撤去する計画です。完了には10日~2週間かかる見込みで、そのあと、県が管理する砂防施設の応急復旧工事を実施。現在、緑町一丁目の一部に出ている「避難指示」は、この応急工事が完了するまでは解除されない見込みです。 今回の土砂災害の原因については… 野志市長: 「(専門家は)どの地点から始まったかというのはまだ不明です、というようなことをおっしゃっていました。しっかりと調査をしてしっかりと分析をすることが必要だと考えております」 中村知事はきょうの臨時記者会見で、今回の土砂災害の原因究明と再発防止に向け、国、県、松山市や学識経験者らで構成する「技術検討委員会」を近く立ち上げる方針を示しました。 中村知事: 「これは同様の災害が二度と起こらないよう幅広い観点から再発防止策と繋がっていくというふうに思いますので、そこでの検討をお願いしたいと思っています」
こちらは土砂崩れ現場の上部にある松山城の「緊急車両道」。松山市は、この「緊急車両道」の擁壁が去年の梅雨時期の大雨により傾いたことから、今月1日から復旧工事を始めました。 しかし擁壁の傾きがひどくなり、地面に亀裂が入っているのも確認されたことから今月2日以降、応急処置として擁壁の撤去作業を行ったということです。擁壁の傾きが確認されてから着工まで、およそ1年かかったことについて野志市長は。 野志市長: 「国の史跡、文化財でありますので、文化庁の許可が必要なんだと。指示される発掘調査が必要なんだと聞いております。道路がひび割れている、ですから我々としては早く直したいというのは当然のことですよね。ですから、ひび割れがある、早く直したいというのは松山市としては動いてまいりました」