与田祐希“リコ”の「正義」が、立ち退き問題で分断してしまった小向家を救う鍵<量産型リコ>
乃木坂46・与田祐希が主演を務める木ドラ24「量産型リコ -最後のプラモ女子の人生組み立て記-」(毎週木曜深夜0:30-1:00ほか、テレ東系ほか/Leminoにて配信)の第9話「十一町奪還計画」が8月22日に放送された。リコ(与田祐希)たち家族が暮らしている十一町で温泉リゾート開発計画が進んでいた。その計画地に小向家が含まれていることが分かり、リゾート会社から立ち退きの交渉をされる。すると家族の中で意見が分かれ、小向家最大のケンカが勃発し…。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】温泉リゾートの計画予定地に小向家が含まれていることを初めて知った与田祐希“リコ”たち ■シリーズ3作目にして最終章のテーマは「家族」 2022年7月期に与田が地上波連続ドラマ初主演を務めた「量産型リコ-プラモ女子の人生組み立て記-」。翌2023年7月期には“もう1つの世界”を描いた「量産型リコ-もう一人のプラモ女子の人生組み立て記-」が放送された。 そして今回、シリーズ3作目にして最終章となる「量産型リコ」が再々始動。テーマは“家族”で、祖父の死をきっかけに実家に帰ってきた主人公・小向璃子(リコ)とその家族のひと夏を描いたホビー・ヒューマンドラマとなっている。 ■おなじみのキャストと新たなキャストがリコの物語を彩る しっかり者の小向家の長女・侑美を市川由衣、甘え上手な末っ子・香絵を佐月絵美、優しい性格で心配性な父・浩一郎を矢柴俊博、アイドルの沼にはまっている母・由里香を浅香唯、家族全員のことが大好きな優しいおじいちゃん・仁を森下能幸が演じている。 ■温泉リゾート開発計画で小向家の中に険悪なムードが立ちこもる 十一町の中に温泉リゾートができることになった。リコ(与田祐希)は家族と一緒に説明会に行ったが、そのリゾート施設の開発予定地になんと小向家も含まれていた。 リゾート会社の担当者は、亡き祖父・仁(森下)に話をしていたという。その時、仁は「家族と相談してみる」という返事だったが、今となっては仁が賛成だったのか反対だったのか、誰にも分からない。 その夜、「第四十七回 小向家家族会議」が開かれた。議題はもちろん「立ち退き問題」。父・浩一郎(矢柴)は「この家に住んでこそ小向家である」と、家族一丸となって立ち退きに反対し、家族の絆を深めたいと思っており、姉・侑美(市川)もその意見に賛成した。しかし、母・由里香(浅香)と妹・香絵(佐月絵美)は立ち退きに賛成だと答えた。 ■立ち退き問題に対して2対2での対決の構図に 由里香は「不便な田舎より都心のマンションで快適なアーバンライフをしてみたい」、香絵は「この家、冬が寒すぎる」と、環境の変化を求めているようだ。 反対派の浩一郎と侑美、賛成派の由里香と香絵。なぜか意見を聞かれなかったリコをのぞいて、2対2での対決の構図となり、まさに小向家分断の危機が訪れた。 翌日、由里香は掃除をしながらため息をついてばかり、侑美と香絵は何もしゃべらず、家の中は険悪な空気が漂っている。 それを遠巻きに見ていたリコは、いたたまれなくなって矢島模型店へ。 ■やっさん「“どちらも正しい”2択を選ばなければいけない時がある」 矢島模型店のやっさん(田中要次)とアルバイトのアオ(石田悠佳)も小向家のことを気にしてくれていて、やっさんに意見を聞かれたリコは「賛成に1票、反対に1票」と、どちらとも決めかねている様子。 どちらの意見も一理ある。そんなふうに思ったリコにやっさんは「人生には“どちらも正しい”2択を選ばなければいけない時がある」と決断は必要なことだと話すが、リコは「厳しすぎ。選べる気がしないです」とお手上げ状態だと返した。 やっさんが「選ぶために、リコはリコの正義を見つけよ」とリコにアドバイスするが、「やりたい仕事、見つけるより難しいかも」とやはり自信なさげな様子。 そこで、「これを作ってみろ」と言って、一つのプラモデルの箱を出してきた。 ■プラモデルを作りながらリコは“正義”を見つけられたのか? それはアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」より「HG 1/35 ランスロット・アルビオン」だった。 作品の中で、世界の3分の1を支配する超大国「神聖ブリタニア帝国」に支配された日本は“エリア11”という名前に変えられた。やっさんは“エリア11”を“十一町”と重ね、このプラモデルを出してきた。そして、ルルーシュとスザクの2人の登場人物が背負うもの、2人にとっての“正義”について触れ、どちらも正義であり、悪にもなると説明し、「リコ、正義を見つけるんだ」と背中を押した。 「ご開帳!」し、プラモデルを作り始めるリコ。「本当に失いたくないものは遠ざけておくものだ」「間違った方法で手に入れた結果に価値はないと思うから」「甘えるな みずから動かない限り、そんないつかは絶対に来ない」など、やっさんはリコにプラモデルづくりの指南をしつつ、劇中の名言を放っていく。葛藤を抱えながら作っていたリコだったが、「そんないつかを迎えに行きます」と力強く返した。 作ったプラモデルにいろんなポーズをつけて、それを父、母、姉、妹に重ねて想像するリコ。 「コードギアス、反逆のルルーシュ、ランスロット・アルビオン、ギブバース!」と完成させたリコは、“正義”や“家族”について改めて考えた。 次回、いよいよ最終回。家族の意見はまとまるのか? 立ち退き問題はどうなるのか? リコはリコ自身の“正義”を見つけられたのか? そして、どんな結末を迎えるのか気になるところだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部