岩谷産業、中間期としては過去最高益 ヘリウムはロシア産が流入で中国中心に市況軟化
岩谷産業は12日、2024年9月中間連結決算の会見を開いた。主力のLPガスの輸入価格が高値で推移したことなどにより、売上高は前年同期比1・5%増の4000億円。本業のもうけを示す営業利益は10・6%増の161億円となり、中間期としては過去最高益を更新した。 セグメント別にみると、産業ガス・機械事業は、電子部品業界向けを中心に販売数量が増加し、水素ガスは宇宙開発向けが堅調だった。ただ、ヘリウムは、ロシア産が中国に流入していることを受けて大きく値崩れしており、また、炭酸ガスの調達コストも増加したことなどもあり、収益性は低下した。 一方、水素関連分野に特化したファンドに出資したことを受け、同社の間島寛社長は「水素エネルギー社会の実現に向けて、個社ではできない取り組みを期待したい」と話した。