ニューバランス、メレル、ミズノ…大人がいい服に合わせたい「語れるミニマルなスニーカー」8選(前編)
ラグジュアリーをカジュアルに装うストリートのトレンドは落ち着き、シンプルな中に、わかる人にはわかるさりげない品格が求められている。そんなウェアに合わせたいスニーカーもまた、見た目重視ではなく、ミニマムで語れるデザインが気分。エディター小澤匡行が、その基準を解説。 【写真】ニューバランス、メレル、ミズノ…2024年に大人が選ぶべき「春スニーカー」BEST30をチェック!
MERRELL JUNGLE MOC EVO WOVEN 1TR
【スニーカー:MERRELL JUNGLE MOC EVO WOVEN 1TR】サステナブル素材を使用した名作ジャングル モックの進化系。編み込みが特徴。 控えめで、語らずとも上質さが伝わってくること。それはテイストの話じゃなくて、もっと内面的というか「本来備わっているもの」ですよね。エルメスは、ずっとシンプルでも地味じゃないし、慎ましいのに華やか。 スニーカーの「2000年デザイン」は重要なキーワードです。主張の強いハイテク化が落ち着き、環境との一体化を図るテクノロジーが注目された頃で、デザインがなかなかクラフトでした。近年の合理的なデザインとは違う奥行きがあり、注目されています。メレルのジャングル モックは、2000年デザインのアイコン。今季のエルメスのルックに、調和しませんか。
MIZUNO WAVE MUJIN TL MID GTX
【スニーカー:MIZUNO WAVE MUJIN TL MID GTX】開発に4年もの歳月をかけたコラボレーション。ミシュランソールも機能的。 クワイエットラグジュアリーという流行を牽引したのはザ・ロウですが、このテイストは今に始まったわけではなく、時代がザ・ロウの世界観やクオリティを求めるようになった、というのが本音でしょう。そしてそのトレンドは足元にも波及してきました。ただ何もない完全にミニマルなものより、飾り気のあるソリッドなデザインが気分です。ノンネイティブが手がけたミズノのゴアテックススニーカーは、まさにそれ。足型に沿ったニットアッパーはフィット感が高いのにブーツらしくて今っぽい。グレーともベージュとも言えないトーンが好みです。
New Balance BB550
【スニーカー:New Balance BB550】オリジナルは’80年代。タンブルレザーを使用し、レトロなムードを演出。 ノームコア(究極の普通)がトレンドになった10年ほど前は、足元は白スニーカーが主役でした。よくも悪くも普通の称号を手に入れてしまった白スニーカーは、昨今の主張の強いY2Kとの相性はよろしくない。やはり色数を絞ったコーディネートに合わせてなんぼの一足だと思います。白スニの名品はたくさんありますが、今選ぶならニューバランスの「550」がおすすめです。完成された人格をもったスタンスミスやエア フォース1とは違うアノニマスな魅力を楽しめます。