【闘病】「しこりを見つけて血の気が引いた」45歳で“トリプルネガティブ乳がん(TNBC)”の告知…
健康を大切にしていても、病気になる時はある
編集部: 抗がん剤治療で髪が抜ける、食事が摂れないといった話はよく耳にします。りきさんの場合もつらい症状があったと思いますが、支えになったものは何でしょうか? りきさん: 大きかったのは、とにかく家族の存在です。両親、妹、弟が色々と助けてくれました。抗がん剤治療を途中で止めてしまう人の気持ちも痛いほどわかりましたが、子どもたちのことを思うと「まだ死ねない」と思い、必死に辛い治療を耐えました。 編集部: 現在は治療の副作用や影響などはないでしょうか? りきさん: 放射線治療を終えてからは特に必要な治療もなく、制限もありません。気になる副作用はないものの、右腕や胸の周りに痛みを感じるときがたまにありますが、痛みは許容できる程度のものです。 編集部: 治療後の生活でりきさんが重視していること、大事にしていることを教えてください。 りきさん: トリプルネガティブ乳がんの再発を100%防ぐ方法はないので、免疫力を高めることと、体温を上げることを日頃から意識しています。例えば、「腹巻やオリーブ茶で体を温める」「湯船に浸かる」「ジョギングやウォーキングなどの軽い運動」「ストレスを溜めない」など、あまりお金や時間をかけずにできることに日々取り組んでいます。 編集部: 普段から色々なことに取り組んでいるのですね。 りきさん: 実は、高校生の頃にクローン病、39歳で子宮全摘、そして今回45歳でトリプルネガティブ乳がんになったのです。病気のために諦めたことや大変なこともいろいろ経験してきたので、健康の大切さは若い頃からわかっていました。それでも今回のように病気になってしまうことはあります。ですが、早期発見できればその後の人生を変えられると実感しました。だからこそ、後悔しないようにできることをしたいと思っていますし、この記事の読者の方にも後悔しない人生を送ってほしいと思います。
医学は日々進歩している。患者自身も知識を身に付けることが大切と実感
編集部: りきさんの乳がん経験を通して、医療従事者に伝えたい言葉はありますか? りきさん: 若い頃の病気の経験もあり、昔から本当に感謝しております。ただ、医師や看護師さんの言葉や態度次第で患者である私たちは良い気持ちにも悪い気持ちにもなります。日々の業務で大変だと思いますが、ぜひ患者さん一人ひとりとしっかり会話してほしいです。私は先生とたくさんコミュニケーションを取ることで治療を乗り越えられました。 編集部: 最後に記事の読者の方に伝えたいメッセージをお願いします。 りきさん: 私自身は乳がんになるまでほとんど知識もありませんでした。しかし、告知されてからたくさんの方々の治療体験やブログなどを読み、自分の知識になるだけでなく精神的な支えにしてきました。治療へ向き合うためにも、まずは病気を知るということがなにより大切だと実感しています。この記事を読んだ方に私の経験を知っていただき、誰かにとってプラスになったら幸いです。