トランプ氏との首脳会談、日本政府「焦る必要ない」…慌てて会談すれば「宿題もらうこともある」
日本政府は、米国のトランプ次期大統領が石破首相との会談に前向きな考えを示したことを受け、首相の訪米による会談時期を慎重に見極める構えだ。来年1月20日の大統領就任式以降の正式な首脳会談の早期実現を優先しつつ、トランプ氏側との調整を進める。 【写真】トランプ氏が石破首相との会談「望むならぜひ」、就任式前の可能性も
林官房長官は17日の記者会見で、「トランプ氏の前向きな発言を歓迎する。じっくりと意見を交わし、人間関係を構築することができれば良い」と述べた。会談日程は「双方の都合の良い時期に」と語るにとどめた。
トランプ氏は就任前の会談もあり得るとの立場だが、日本政府内では「焦る必要はない」との認識が大勢を占める。就任前に会談すると、就任後に各国からの会談要請が相次いだ際、首相との会談の優先度を下げられかねないためだ。日米間で協議を急ぐべき懸案はないだけに、「就任前に慌てて会談すれば、防衛の負担増といった宿題をもらうこともあり得る」(政府関係者)との見方もある。
一方、トランプ氏が新政権の駐日大使に起用する実業家ジョージ・グラス氏に関して、外務省幹部は「トランプ氏と近く、駐ポルトガル大使としての外交経験もある。良い関係を築けるだろう」と期待を寄せる。