【独自解説】過去には「再び挑戦することはない」と発言も…『大阪都構想』3度目の挑戦か!?“万博後の目玉”?民意は得られるか?…維新・吉村代表に立ちはだかる様々な壁
党内部では、「『大阪維新の会』は、何を目指して進んでいく政党なのか」という党の存在意義が薄れてきているという声もあがっていました。今は『万博』という大きなテーマがありますが、維新の関係者は「“万博後の目玉が必要”だと考えたのでは」と話しました。
■吉村代表「“都構想”の制度案はゼロベースで検討」 議員からも疑問や困惑の声
そんな中、議員の間でも、今回の吉村代表の発言に対して疑問を呈するような声があがっています。2回目の住民投票の際には賛成をした『公明党』の関係者は、「『二度としない』と言ったのに、維新らしい発言。『なんかやらないかん』という理由で掲げているのだろう」と突き放すような様子でした。
また、維新の関係者からも、吉村代表から「“都構想”の制度案はこれまでのものを踏襲するのではなく、ゼロベースで検討する」という発言があったことを受けて、「ゼロから作るには相当、時間がかかる。早急に内部で進め方を考えなければならない」と困惑の声も聞かれました。
■一度はマニフェストから外した『都構想』 3度目に挑戦する意義は?
今回、非常に大切になってくるのが、『民意』だと思います。『大阪都構想』は2015年と2020年に2度否決されていて、2023年4月の大阪府知事と大阪市長を選ぶ『大阪ダブル選』では、維新は、マニフェストから『都構想』を外しています。
吉村代表も、2024年11月19日、「3度目に挑戦すると宣言したわけではない。挑戦するなら民主的なプロセスが必要」と話すなど、『都構想』に挑戦する場合は、『民意』が必要だという考えを示しています。
そこで気になるのが、今後のスケジュールです。『維新』は、半年から1年の間に新たな制度案を取りまとめたいとしています。その後、『民意』を問うタイミングの1つとして言われているのが、2027年春に行われる『統一地方選』です。ここで、維新が、再び『都構想』をマニフェストに掲げて、信を問う可能性が指摘されています。ただ、維新が制度案を取りまとめてから統一地方選までは約1年半あることから、それまでの間に、例えば、『知事・市長の出直し選挙』や『住民投票』などを行って、民意を問う可能性も噂されています。 『大阪都構想』は『民意』で2度否決されています。3度目に挑戦するのであれば、その意義がどこにあるのかを『新たな制度案』で示すことができるかどうかが、今後、大きなポイントになると思います。 (『読売テレビ』平田博一記者) (「かんさい情報ネットten.」2024年11月20日放送)
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