2024年放映アニメからオススメを5本紹介!【年末特集】
昨年と比べると、明らかに放映本数が多くなった2024年の新作アニメ。平日は22時台から26時台まで、それに加えて土日は午前中もみっちりと入っているが、リアルタイムで見られなくても充実した配信サイトがあるおかげで、空き時間に手軽に視聴できるようになったのはありがたいというもの。 【画像】「薬屋のひとりごと」第1期ティザービジュアル 地上波だけでなく、BSも昨年あたりからはBS11のほかにBS日テレやBSフジ、さらには新たに開局したBS松竹東急などもアニメに力を入れて放送するようになったことで、今後とも本数は増えていきそうだ。 とはいえ、これだけあると一体何を見たら良いのかで迷ってしまうこともあるだろう。そもそも、全部見て取捨選択するというのは、余程時間に余裕のある人しかできない芸当だ。そこで、ここでは2024年に放映されたアニメの中で、筆者が視聴したタイトルから選んだオススメ5本を紹介していこう。 【目次】 ■「薬屋のひとりごと」 ■「魔法少女にあこがれて」 ■「ダンジョンの中のひと」 ■「疑似ハーレム」 ■「トリリオンゲーム」 ■ 「薬屋のひとりごと」 □作品紹介 「薬屋のひとりごと」は、毒味役の少女がさまざまな難事件を解決していく後宮謎解きエンタテインメント。小説投稿サイト「小説家になろう」に、原作者の日向夏氏によって2011年に投稿が開始され、人気が出たことから2012年に単行本化。2017年からは小学館の月刊漫画誌「月刊サンデーGX」と、スクウェア・エニックスの月刊漫画誌「月刊ビッグガンガン」にてコミカライズの連載が始まり、2023年10月から2024年3月までアニメ第1期が放映されていた作品となる。 大陸の中央に位置する大国の後宮などを舞台に、主人公の猫猫(読み:マオマオ、CV:悠木碧さん)を始めとした個性豊かな登場人物たち、綿密に計算された謎とその解決方法、劇中に登場する薬に関連した知識の奥深さ、悠木碧さんによる名ゼリフなどが話題を呼び、大ヒットを飛ばすこととなった。 □あらすじ紹介 本作の主人公・猫猫は、医者として花街で働く養父の元で、薬師として日々を過ごしていた。その日も薬になりそうな薬草を採りに出かけていたのだが、人さらいたちに誘拐され、そのまま後宮に売りつけられてしまう。 年季が明ければ帰れると考えた猫猫は、そのまま大人しくお勤めをするはずだった。しかし、ある日に耳にした噂話から皇帝の子供が連続不審死を遂げていることを知り、合わせて呪いや毒、病気といった薬屋としての好奇心をくすぐる言葉を聞いてしまったことから、ついつい原因を探りに動き出してしまう。 そして事件を裏から解決したものの、それを美形の宦官・壬氏(ジンシ)に見つけられてしまい、彼によって帝の寵妃の毒味役になることに。人間には興味がないものの、薬と毒に対する執着は人一倍。そんな猫猫が、壬氏から面倒ごとを押しつけられながらも仕事をこなしつつ、彼女は今日も後宮内を駆け回る。 【あらすじ】 大陸の中央に位置するとある大国。その国の帝の妃たちが住む後宮に一人の娘がいた。 名前は、猫猫(マオマオ)。 花街で薬師をやっていたが、現在は後宮で下働き中である。 ある日、帝の御子たちが皆短命であることを知る。 今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、 興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。 美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。 人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。 壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。 稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。 □見どころ 放映開始は2023年10月だったが、連続2クール放映ということもあって2024年アニメに入れている。見始めた時は、やたらと妖艶なオープニングと、いきなりさらわれてしまい後宮で働かされるという展開に「?」となったものだが、その見所はなんと言っても、猫猫が壬氏から押しつけられた面倒ごとを次々にスパッと解決していくところだ。 その切れ味の良さが見ていて非常に気持ち良く、自然に「もっともっと」となってしまい、そのまま次々と見続けてしまうほど。こういったミステリものといえば、いわゆる犯人役の犯行に対して探偵役が理路整然と答えを出していく時が一番気持ちの良い時間だが、本作でもそれがきっちりと行なわれているので、納得しながら見ていられるのもポイントだ。 主人公の猫猫の設定が“人間には興味が無い”ため、後宮内では大人気を誇る美形の壬氏に色目を使われても一切なびかず、謎と珍しい薬、その元になる材料にしかときめかず、色恋沙汰が出てこないので視聴者としても謎解きに没頭できる。 謎解きに関しても、間をおかずにテンポ良く次々と発生するため、毎エピソードごとにグイグイと惹きつけられるので、飽きることがない。そして、そのどれもを聡明な頭脳で解き明かしてくれる猫猫が“普段は化粧で美しさを隠している”という点にも虜にされてしまった。 ミステリ好きにははもちろんのことオススメだが、何より猫猫の声を担当している悠木碧さんのファンにも是非おすすめしたい。本作での名演技は必聴ものだ。なお、2025年1月10日からは第2期の放送が開始となる。 ■ 「魔法少女にあこがれて」 □作品紹介 「魔法少女にあこがれて」は、竹書房「まんがライフSTORIA」に、原作者の小野中彰大氏によって2019年に読み切りが掲載された後に連載が始まり、同誌が休刊後は竹書房のウェブコミック配信サイト「ストーリアダッシュ」にて現在も連載中の、サディスティック悪の組織コメディ作品。アニメ1期が、2024年1月から3月まで放映された。 魔法少女が大好きな普通の女の子だった柊うてな(CV:和泉風花さん)が、ふとしたきっかけから悪の組織の女幹部になってしまい、内気な少女がサディスティック全開で時には魔法少女に、時には同じ悪の組織の面々に絡んでいく。その過激な演出と、それだけにとどまらない練られたストーリーが受けてヒットし、2024年10月に行なわれたイベントでテレビアニメ2期の制作決定が発表された。 □あらすじ紹介 主人公の柊うてなは、魔法少女に憧れる、内気でごく普通の女子中学生。ところがある日、謎のマスコット・ヴェナリータに出会い、不思議な魔法をかけられ、「これで大好きな魔法少女になれる!」かと思いきや、変身してみたら悪の組織の女幹部になってしまう。 しかも大好きな正義の魔法少女と無理矢理戦闘させられてしまうが、その過程で苦しむ彼女たちの表情を見ているうちに、心に黒い感情が湧いてきて……。そして繰り返される、魔法少女との戦いだけかと思いきや、方向性の違いから悪の組織の先輩たちとも対立することに。その勝負の行方は? 【あらすじ】 わたし、柊うてなは魔法少女が大好きなごく普通の女の子☆ ある日、変身する力を与えてくれそうなマスコット的なやつに出会って不思議な魔法をかけられちゃった! これでわたしも魔法少女に――と思ったら え? なにこの格好? 悪の組織の女幹部ってどういうこと!? これからわたしどうなっちゃうの~~~!!? 魔法少女ファンの心優しい内気な少女がサディスティックに大変身!!? 正義と悪の激しい SM プレイ(!?)スタートです!! □見どころ TVアニメでは、原作マンガ第1巻から4巻までをアニメ化しているものの、そのまま放送はできないので修正が加えられている。ただし、TV版は「TV放送Ver.」としていろいろ規制があるが、AT-Xとdアニメストアでは一部が解除された「あこがれVer.」が、さらに全規制解除となる「超あこがれVer.」がBDとDVDに収録となったことで、大きな話題になった。 本作において魔法少女との戦いは、“勝ち負け”という観点で語られることはほとんどなく、基本的にはうてなが魔法少女たちを痛めつけて楽しむものの、窮地を抜け出されてしまい目の前から消えるというフォーマットとなっている。その攻撃方法や愉悦におぼれる表情などには、確かに“クる”ものがあるので、新たな性癖に目覚めてしまう人もいるかもしれない。 根底にあるのは、主人公の魔法少女が苦しむ姿を見たいという気持ちであって、それを排除しようとするものに対しては、例え仲間であったとしてもねじ伏せるという1本筋の通った部分がある。それを中心にして展開されていく物語も見所となっている。 「魔法少女まどか★マギカ」以来、一ひねりした魔法少女系の作品が多くなった印象だが、本作もそのうちの1つと言えるだろう。一見すると過激なお色気シーンばかりが目立つように思えるが、その裏で密かに進められている計画があるなど、そういった部分にも注目したい。もちろん、過激なシーンが好きな人にもオススメだ。 ■ 「ダンジョンの中のひと」 □作品紹介 「ダンジョンの中のひと」は、双葉社が運営するサイトwebアクションにて双見酔氏によって2020年から連載されている迷宮お仕事ファンタジー。アニメは、2024年7月から9月まで放映されていた。 ダンジョン探索をしていた少女が、ふとした弾みからダンジョンを管理するという管理人に出会い、その手伝いをしていくという物語が描かれている。これまでにもダンジョンを舞台とした小説やラノベ、漫画やアニメは数多くあったが、「肝心のダンジョンはどのようにして冒険者を迎えているのか?」という視点に立ったのが斬新で心惹かれる作品だ。 作者は以前に、芳文社の4コマ漫画雑誌「まんがタイムきららキャラット」で「空の下屋根の中」という作品を連載しており、筆者は同作が心に響いたことから「ダンジョンの中のひと」にも期待していたところがあった。本作の前には「魔法少女なんてもういいですから。」がテレビアニメ化され、そちらも楽しく見ていたので、そういう意味でも待ち遠しかった作品だ。 □あらすじ紹介 本作主人公となるシーフの少女クレイ(CV:千本木彩花さん)は、アルトムンクのダンジョンに潜ったまま消えてしまった父を追いかけ3年間、精進を続けながらダンジョンを探索していた。 ある日、地下8階のボスを倒して、遂に前人未踏の地下9階へと踏み込むことに。奥で待ち受けていた強力なモンスターとの戦いが始まるも、戦闘中のアクシデントで壁が壊れ、なぜかそこから顔を覗かせる普通の部屋。そして現れたのは、このダンジョンの管理人を名乗る少女・ベルだった。 彼女の働きかけにより、一緒にダンジョンの管理をすることになったクレイだが、フロア作成にモンスターの手配、宝箱の管理と、ダンジョン運営はとんでもなく大変で……。 【あらすじ】 アントムルグのダンジョンに消えた父を追い、単独で挑み続けてきたシーフの少女クレイ。 探索の末、ついに前人未踏の地下9階に到達。 そんな矢先にモンスターとの戦闘でダンジョンの壁が崩落! 崩れた壁の中から現れたのは――管理人!? ダンジョンで働くもの達が織り成す、迷宮お仕事ファンタジー。 □見どころ ゲームをプレイする人であれば、ダンジョンに入ったことが無いという人はあまりいないだろう。ほぼどんなRPGにもダンジョンは用意されており、そこに入り、ある時は一攫千金のお宝を狙い、またある時は超レアな装備品を探したり、強敵を倒すためにパーティを鍛えるなど、さまざまな目的で利用されている。 しかし、そういったダンジョンは毎回入るたびに宝箱の中身がリセットされ、モンスターも何事も無かったかのように復活していた。何も不思議には思わなかったが、本作を見ると、「実は裏で管理・運営していた人物がいたのか!」と思わず納得してしまうだろう。 そんなユニークな視点で描かれる「ダンジョンの中のひと」を見れば、宝箱の中身は毎回運営側が最適と思われるアイテムを入れ、モンスターも別世界から雇い死んでも大丈夫なようにしてからダンジョンに送るなど、作者の思いつきに感心しきりだ。 これまでゲーム内で何度も足を運んだダンジョンも、本作を見た後では「この階は管理人が苦労して毎回セッティングしているんだな」と考えるようになる……かもしれない。 クレイとベル(CV:鈴代紗弓さん)の関係も、見所の一つだ。クレイは、ギルドに登録している冒険者ですら地下7階までしか行けていない中で、非登録ながらただ1人地下10階まで踏破するほどの実力の持ち主。ところが、ベルはそれを歯牙にもかけないほどの腕前を持っている。力関係では明らかにベルが上だが、それ以外の場面ではクレイに怒られるなど、立場が逆転することもある。そんなほのぼのとしたやりとりだけでなく、クレイとベルが協力する迫力満点の戦闘シーンなども見所だ。ダンジョンの新たな一面を覗きたい人にぜひ見てみてほしい。 ■ 「疑似ハーレム」 □作品紹介 「疑似ハーレム」は、当初Xにて公開されていたが、後に小学館の月刊漫画雑誌「ゲッサン」にて2019年から2021年まで連載された、斉藤ゆう氏の新感覚ラブコメ。原作マンガは単行本が全6巻で発売されており完結済み。アニメは2024年7月から9月まで放映されていた。 漫画のようなハーレム状態に憧れを持つ演劇部の先輩・北浜瑛二(CV:岡本信彦さん)と、先輩に憧れつつも一緒の空間では恥ずかしくて、つい自分の中にあるキャラを演じてしまう後輩・七倉凛(CV:早見沙織さん)。そんな2人が高校生活を通して恋人になり、最終的にゴールインするまでが描かれている。 アニメもきっちりと最後を迎えている。安心して一気見できる。 □あらすじ紹介 高校1年生で演劇部員の七倉凜は、1学年上の演劇部大道具係担当の北浜瑛二に、密かに想いを寄せていた。しかし、瑛二がハーレムに憧れると聞いて、持ち前の演技力を活かしてツンデレちゃんや小悪魔ちゃん、甘えんぼちゃんにクールちゃん、おしとやかちゃんと色々なキャラを演じ、先輩が想像するハーレムに近い疑似ハーレム状態の日々を送る。 そうして演じるほどに、抑えきれなくなっていく先輩への想い。彼女はありのままの自分で、ちょっとバカでかなり鈍感な瑛二に想いを伝えられる日はくるだろうか……? 【あらすじ】 ヒロインは1人! だけど、ハーレム??? 漫画のようなハーレム状態に憧れる演劇部の先輩「北浜瑛二」と 密かに想いを寄せる先輩の前だと、つい"キャラ"を演じてしまう「七倉 凛」。 ツンデレちゃんに、小悪魔ちゃん、甘えんぼちゃん、 クールちゃん、おしとやかちゃん。 演じるキャラが増えれば増えるほど、抑えきれなくなる先輩への想い。 ちょっとバカでかなり鈍感な瑛二に、 七倉は、ありのままの自分で、想いを伝えられる日は来るのか…? □見どころ 見所はなんといっても、凜の声を担当する早見沙織さんによるツンデレちゃんを始めとしたさまざまなキャラクターの演技だ。数多くのアニメに出演している早見さんだが、猫なで声などはレアなので、ファンならば視聴必須。いわば本作が、「はやみん劇場」のようなもので、とにかく声のレパートリーの豊富さに驚かされっぱなしだった。 主人公とヒロインの関係が、最初から良好なのも個人的には嬉しいところ。恋愛が絡んでくると、彼氏彼女の間でケンカやすれ違いといったトラブルが起きるのは定番で、それを乗り越えて愛が一段深まるという“雨降って地固まる”系のストーリーを採用する作品も多い。 しかし、自分のように“そういうトラブルは見てられない”という人もいるのではないだろうか。本作の場合、本編中にそういうシーンはほとんど入っていないため、安心して2人の惚気というかイチャコラを見ながら「末長くお幸せに爆発しろ!」と叫ぶことができる。 また、作品の中には2人が恋人関係になっても、学校を卒業したあたりのキリの良いところで終わってしまうものもあるが、本作は瑛二が卒業して大学に通いつつ凜と付き合っていくだけでなく、社会人になり最終的には結婚するまでをきっちり描いてくれているので、心残りがないのもナイスなところ。1クールでしっかりまとまっているので、見やすいのもいい。甘々な話が欲しくなった時にピッタリだ。 ■ 「トリリオンゲーム」 □作品紹介 「トリリオンゲーム」は、小学館の月2回刊発行青年漫画誌「ビッグコミックスペリオール」にて2021年から連載が始まった、原作を稲垣理一郎氏が、作画を池上遼一氏が担当するマンガが原作のアニメ。2024年10月から2025年3月までの連続2クール放映が予定されている。 英語では1,000がサウザンド、1,000,000でミリオン、そして1,000,000,000でビリオンと、カンマが増えるごとに呼び方が少しずつ変わっていくが、トリリオンはビリオンの次、1,000,000,000,000(1兆)を表す。「世界最大企業の時価総額は1兆ドル、それだけあれば、この世のものはいつでもすべて手に入る」そういう主人公のハル(本名:天王寺陽、CV:大塚剛央さん)が、友人のガク(本名:平学、CV:石毛翔弥さん)と共にトリリオンダラーを稼いでいく、トリリオンゲームが描かれていく。 物語は、既に成功している2人が、どうしてこうなったのかを振り返っていく形。現在に至るまでの“どのようにして成り上がってきたのか”を2人の出会い、起業から追体験していく。 □あらすじ紹介 ワルで頭の回転が速く、人たらしな天王寺陽(てんのうじはる/ハル)。そして、気弱で人と話すことが苦手なコミュ障のパソコンオタク、平学(たいらまなぶ/ガク)。 2人は中学時代に、互いの顔をかろうじて覚えている程度のクラスメイトだったが、ある日ガクが買ったばかりのPCをカツアゲされそうになったところへ、偶然通りかかったハルが助け船を出して相手をボコボコに。しかし、その模様が監視カメラに録画されてしまっていた。このままでは高校入学前に退学が確定してしまうことを知ったガクは、無事だったPCで監視カメラをハッキングし、データの消去に成功。その腕前を見たハルは、ガクと友人になる。 それから数年、就職活動をしていたガクは本命の大手企業ドラゴンバンクに落ち、アルバイトでそこの窓ふきをしていたところ、ハルに一緒に起業しないかと持ちかけられる。稼ぐ金額は1兆ドル、2人のトリリオンゲームが、そこから始まった。 【あらすじ】 ワルで頭の回転が速い人たらし・ハルと、気弱で人と話すことが苦手なパソコンオタク・ガク。 正反対の二人は、中学時代のとある出来事を機に交友を深めていく。 それから数年。大学生になり就職活動に励むガクは、その性格が災いし面接で全敗。 本命であった大手企業・ドラゴンバンク本社の窓拭きバイトをしていたところ、 ハルに一緒に起業しないかと持ちかけられる。 「俺らのワガママは、世界一だ」 この世の全てを手にいれるため、1兆ドルを稼いで駆け上がる、 二人の超予測不能な起業サバイバルが始まる! □見どころ 原作者の稲垣理一郎氏といえば、集英社の週刊マンガ雑誌「週刊少年ジャンプ」にて、作画担当のBoichiさんとタッグを組んだ作品「Dr.STONE」で大人気を博した人物。その人が原作を担当しているというのを知って、放映されるのを楽しみに待っていた。 見ていて驚いたのは、目的のためには悪いことにブレーキのかからないハルの突き抜けっぷり。しかし、成功させるべく裏の裏まで先に手を回している、その用意周到さにも感心させられることしきりだ。 彼の言っていることは最初こそ暴論に聞こえるものも、見ているうちに「確かに正論だ」と思わせるストーリーが展開されるので、そんなところも見所の一つとなっている。 彼は後に手がけることとなるソーシャルゲームでも、リリース会社側が制作者を表に出してこないことを利用し、その人物を勝手に作り上げてしまうという手段に出る。しかも、その人物のリアル感を増すために必要と思われる工作を手際よく行なっていくのだが、その手腕も現実で起きないとは言い切れない方法ばかり。一度見てしまうと、「現実世界でも周りで起きていることが本当のことなのか」と、思わず疑ってしまうほどの気持ちになってしまう。このあたり、本作に関しては専門家の監修の元で展開されていくため、非常にリアリティがある。こういった部分も、本作の面白い所だ。 ストーリーの飛躍っぷりもとんでもないのだが、それらがすべて突拍子もないものに見えないように描かれているので、リアル志向のアニメを見たいという方にオススメできる。 (C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会 (C)小野中彰大・竹書房/魔法少女にあこがれて製作委員会 (C)双見酔 / 双葉社・製作委員会の中のひと (C)斉藤ゆう/小学館/疑似ハーレム製作委員会 (C)稲垣理一郎・池上遼一/小学館/アニメ「トリリオンゲーム」製作委員会
GAME Watch,音無欒
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