PGAツアーとリブゴルフがCEO交代!? 欧州ツアーとリブが合併!? いろいろなことが動き出しそうな2025年のゴルフ界
リブゴルフにも大口スポンサーやメジャーTV局がつき始めた
PGAツアーとDPワールドツアーはすでにパートナーシップを締結しており、PGAツアーはビジネスサイドでSSGとパートナーシップを結んでいる。 米ブルームバーグによると、DPワールドツアーはPGAツアーとのパートナーシップとは切り離した形で、独自でPIFとパートナーシップを結ぶ交渉も行なっているとのこと。 そしてこの12月、ついにPGAツアーとPIFがPGAツアー・エンタープライズを介する形で、正式な結びつきができたことになる。 米欧メディアの間では、「近いうちにDPワールドツアーとリブゴルフが合併するのではないか?」とも言われているが、そうなることを前提にしているかのごとく、リブゴルフ選手が古巣のDPワールドツアーのメンバーシップを取り戻す動きは、すでに始まっている。 そして、リブゴルフのCEOも25年の半ばまでに交代となることが、現CEOのグレッグ・ノーマンから明かされている。PGAツアーのモナハン会長同様、ノーマンも肩書きを変えてリブゴルフに残り、発言権を強めていくことになるのではないだろうか。 とはいえ、創設当初は「リブゴルフはノーマンのツアー」というイメージだったものが、これからは興行ビジネスの1つとして存在するツアーとして成長しようとしていることは確かである。 チーム戦を交えたフォーマットのリブゴルフにおいて「チームをフランチャイズ化させる」と発表されたときは、「そんなことがうまくいくのだろうか?」と誰もが半信半疑だったが、3シーズン目を終えた今では、各チームに小さなスポンサーが何社も付いている。 ブライソン・デシャンボーがキャプテンを務めるチームにはリーボックがスポンサーとして名乗りを挙げ、「リブゴルフ初のメジャーなスポンサー」となって、ゴルフ界の注目を集めている。 リブゴルフに残された大きな課題は、主要なTV局との放映権契約を得ることだったが、その交渉はなかなかまとまらず、インターネット配信や米CWによるTV中継は惨憺たる視聴率で苦戦していた。 しかし、年末には米フォックススポーツとの交渉がまとまり始めていると米メディアは報じている。 モナハン会長から発信された「エンド・オブ・イヤー・メッセージ」のみならず、PIFやリブゴルフも、みな少しずつ動き始めていることは、24年を締めくくる朗報と言っていい。 いろいろなことが起こり続けた激動の24年が糧となり、素晴らしい25年になりそうな予感がする。 文・舩越園子 ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
舩越園子(ゴルフジャーナリスト)