迷惑行為はゴメン…だけど外国人に来てほしい! 観光客倍増で”富士山に登る階段”を抱える街の悩み【静岡発】
コンビニ店も経済効果
こうした経済効果は近隣のコンビニエンスストアにも波及している。 橋の近くにあるコンビニ店のオーナー・山中範幸さんは「ご飯を買いに来たり、トイレを使ったりという形で利用される方が多いので、正直、土日で暇だった部分が忙しくなったので店として考えればメリットは大きい」と話す。 しかし、迷惑行為はコンビニでも見られ、買い物もせず駐車場だけ利用する人もいるそうだ。 前出の山中さんは「富士山がきれいに見える場所なので、(夢の大橋が)もっとより良い観光地になってくれたら」と期待している。
市や国が迷惑行為対策
迷惑行為の解決と経済効果への期待に向け、富士市は対策に乗り出した。 市は目の前の問題を解決するため、車の歩道への乗り上げを防ぐポールを設置。さらに車17台分の駐車場を整備し、そこに仮設トイレを設けた。 さらに交通誘導員も2人を配置し、駐車場の案内や交通マナーを呼びかけている。 交通誘導員は当日の雲の様子で、橋から富士山が望めるかどうかなども案内する。 そして、国道を管理する国にも要望し、外国人観光客が富士山の写真撮影のために立ち入っていた中央分離帯に入れなくなるようフェンスを設置してもらった。 再度現場を訪れてみると、高さ1.8mの金属製のフェンスが中央分離帯の周囲 計400mにわたり設置されていた。
「他の場所にも回遊して」
住民の不安解消が先決だが、市は「夢の大橋を軸に市全体への回遊を促し、経済効果を波及させたい」と考えている。 富士市交流観光課・松村岳典 課長: せっかくそれだけの外国人が毎日、夢の大橋を訪れるのだとしたら、市内の商店街などに回遊できる仕組みやもっと富士山が見える市内の他の場所をPRして、そちらにも行ってもらう仕組みをみんなで考えていけたらと思っている 思わぬ場所が観光地化するいま、住民の理解を得ながら観光資源をPRし経済効果を高める工夫が求められている。 (テレビ静岡)
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