初回から最高だった…ファン興奮のサプライズとは? ドラマ『相棒 season23』稀有な魅力を解説
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系列)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ”が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第1話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】水谷豊がカッコよすぎる…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『相棒 season23』劇中カット一覧
今までの高いハードルを超える『相棒 season23』
右京「僕は一歩、君はもう二歩足りないといったところですか」 亀山「何で俺だけ二歩なんですか」 右京「冗談ですよ」 10/16(水)の21時、『相棒』は7ヶ月ぶり23回目の初回SPを迎えた。 今回の初回SPを担当する徳永富彦氏は初回SPの担当こそ初となるが、メインライターの輿水氏を除き歴代相棒全員を描いた唯一の脚本家でもある。また近年もファンからの評価が高いS21「再会」や3年かけて描き切った南井編などキャリアも実力も屈指である事に疑いの余地は無い。 そんな訳で高まりに高まったハードルだったが流石はベテラン脚本家、高まったハードルを軽々と越える作品を見せてくれた。 特命係の丁々発止のやり取り、亀山と伊丹の子供のような小競り合い、部長と参事官の笑える掛け合い…また芹沢の結婚話に冠城への言及など小ネタも尽きず本筋以外でも楽しい要素が満載だ。 『相棒』はseason16以降は初回SPは前後編となり、今回も例に漏れず第1話は前編となっている。なので今回は第1話の見所を3つにまとめて共有しようと思う。
高田創の再登場
放送前から話題になっていた加藤清史郎演じる高田創の6年半ぶりの再登場が大きな見所だった。 彼はS16「少年A」に登場し、母の身勝手な理由で無戸籍児として扱われ食事にも困る境遇でありながら弟妹の面倒を見ていた。しかし妹の病死、母親の殺害、半グレに弟を人質にされる絶望的状況に陥ってしまう。 そんな窮地から彼を救ったのが杉下右京と冠城亘の特命係であった。そんな彼は本作で警察官として生きていると判明。これまで目の前の事しか考えられなかった創が、初めて未来を考えた結果右京への憧れから警察官になるというのは素直に嬉しい。 右京も彼の成長を喜び、亀山は警察復帰時期が彼の入庁と同じ時期だと知ると、同期だと肩を組み、また伊丹も自身の新しい“相棒”にスカウトするなどレギュラーメンバーが祝福しているのも微笑ましい。 視聴者である私も彼がツラい過去を乗り越えて前向きに生きている姿はとても眩しく見え、また演者の加藤清史郎が「少年A」時代よりも幼いS11「BERTHDAY」でも登場していたことから感慨深さは一塩であった。 勿論、単純な視聴者サービスとしてだけでなく、半グレのメンバーを相手に冷酷に啖呵をきる芝居、そして獅子奮迅の素晴らしいアクションを魅せてくれた。 後編でも特命係と共に捜査をするので、どのような活躍をするのか期待が高まる。