韓国客船沈没事故から1週間 事故の経緯まとめ
韓国南西部の珍島沖で起きた客船「セウォル号」の沈没事故は、発生から1週間を迎えました。乗員乗客476人のうち、死者は105人、安否不明者は197人にのぼります(22日14時時点)。現在も救助活動や事故原因の解明が進められていますが、死者100名を超す大事故はなぜ起こったのでしょうか。事故発生から現在までの経緯をまとめました。
4月16日
午前8時50分頃 大きな衝撃音があり、浸水とともに船が左に傾き始める。 同8時55分頃 目的地である済州島の海上交通管制センターに異常を連絡。 同8時58分頃 木浦海洋警察がセウォル号からの遭難信号を受信、出動命令を受ける。 同9時28分頃 乗客に「船室が安全」との船内放送が繰り返される。 同9時30分 警備艇が事故現場に到着。旅客船はすでに左に50~60度傾いた状態。 同9時38分頃 事故管轄地域の珍島海上交通管制センターと最後の交信を行った後、船員らが操舵室から脱出。 同9時50分頃 警備艇が船長ら船員10人と乗客の合計80人を救助。船長や航海士、操舵手など、操船に携わる15人は全員救出された。 同10時14分頃 乗客に海に飛び込むことを促すアナウンスが放送される。 同11時過ぎ セウォル号は船体が一部海上に出ている状態で沈没。
4月17日
海洋警察庁や海軍など、200人近い潜水士が救助活動にあたるが、強い潮流や天候悪化で難航。夜までに船内への進入には成功せず。韓国政府は船体を引き揚げる海上クレーン3台を現場に派遣するも、到着予定は18日に。
4月18日
未明に海上クレーン3台が到着したが、潮流や視界不良などに阻まれ船体へ近づけず。昼には海上に出ていた船の一部が完全に水没。
4月19日
潜水士が窓を割って船内に進入し、初めて船内から遺体を収容。 イ・ジュンソク船長と操船していた20代の女性3等航海士、操舵手の3人を逮捕。船長は乗客を救護せずに船から脱出したことによる特定犯罪加重処罰法違反など5つの容疑、航海士ら2人は業務上過失致死などの容疑。