ヨーブアデーンの強烈な左ハイをガードする大﨑（撮影・荒木理臣）

　RISEバンタム級王者の大﨑孔稀（OISHI GYM）が「RISE178」（5月19日、東京・後楽園ホール）で王座戴冠後の初戦に臨み、2RでKO勝ちを収めた。 　大﨑は当初、アイマン・ラマーと対戦の予定もラマーのケガにより、サンベル・ババヤンに相手が変更。そのババヤンがビザ発給トラブルにより入国できず、大会2日前の17日になってヨーブアデーン・3RDPlace（タイ/3RD Plece／元タイ国ラジャダムナンスタジアム認定・ミニフライ級王者）と対戦することになった。直前のオファーということもあり、契約体重は－58kgに変更。しかしヨーブアデーンが前日計量で1回目に58.5kg、2時間後の再計量でも58.35kgと350gのオーバー。直前での試合決定ということも考慮し、－58.35kg契約での試合となった。

強烈なボディーでKO勝ち（撮影・荒木理臣）

　1R、オーソドックスの大﨑とサウスポーのヨーブアデーン。左ハイを飛ばすヨーブアデーンに大﨑は右ボディー。ヨーブアデーンは左ロー。大﨑は詰めてボディーを連打。大﨑は圧をかけてワンツー。ヨーブアデーンの左ミドルに右ローを返す。ヨーブアデーンは左インロー、左ストレート。大﨑は圧をかけて左ボディー。大﨑は詰めてパンチを上下に打ち分ける。ヨーブアデーンは左ハイ。大﨑は右ミドルを返す。大﨑は圧をかけて前蹴り。じりじりと詰めるがゴング。 　2R、圧をかける大﨑。ヨーブアデーンは左ミドル。大﨑はロープを背負わせパンチ。ヨーブアデーンは前手で牽制してから左ミドル。大﨑は前蹴り、右ミドル、ヒザをボディーに打ち込んでいく。ヨーブアデーンの左ハイをガードの大﨑はロープに詰めて左右のボディーを連打。たまらずうずくまってダウンのヨーブアデーン。そのまま立ち上がれず、大﨑のKO勝ちとなった。

試合後、天に向けてメッセージを贈った大﨑（撮影・荒木理臣）

　試合後のマイクで大﨑は「まず急きょにも関わらず漢気参戦して下さった、ヨーブアデーン選手に拍手をお願いします」と感謝の言葉。 　そして「王者になっての初戦、内容を見せないといけないと思っていて。相手が何回も変わったりしたが、強い奴はどんなルールでも、どんな状況でも勝てるというところを見せられたと思います。どうでしたか？」と観客に呼びかけた。そして「話は変わりますが。“RISE Never Stop”これを言って分かる方は分かると思います。あの出来事があってから、僕、初めての試合で、ずっと勝ってマイクで言いたいなと思っていたので、言わせてください。多分、今日、会場に見に来てくれていると思っているので。僕、強くなってますよね、強かったですよね」と言ってマイクを天に向ける。そして「これからはもう僕も王者として進まないといけないので、言葉には出さないですけど、僕の胸の中にはずっといますし、これからも見守ってくれていると思っているんで、僕は僕らしくバンタム級王者としてこれからもRISEを盛り上げていくんで」などと決意の言葉で締めくくった。