「マガデミー賞2023」授賞式を盛り上げた、特別審査員のハナコ

漫画のキャラクターを讃えるアワード「マガデミー賞2022」の選考結果が3月13日に発表、特別審査員である芸人トリオ・ハナコが登壇しての各部門の受賞キャラクターを発表・表彰する授章式が行われた。 【関連画像】「マガデミー賞2023」受賞キャラクター＆授賞式の様子を見る（写真35点） 「マガデミー賞」は毎日の勇気や感動、そして豊かさを与えてくれるキャラクターたちを讃えることを目的に、BookLiveが2021年に設立されたアワード。主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・審査員特別賞の4部門、そして本年度から作品賞が加わった。 特設サイトやTwitterへの投稿による漫画ファンの推薦を受けたキャラクターの中から16名のノミネートキャラクターを選定、ハナコ（菊田竜大・秋山寛貴・岡部大）と５書店計8名のマンガ好き書店員による最終審査を経て、各部門の受賞キャラクターが決定。 2021年度には＜主演男優賞＞を『ミステリと言う勿れ』久能整、＜主演女優賞＞を『暁のヨナ』ヨナが受賞したほか、2022年度には＜主演男優賞＞を『BLUE GIANT EXPLORER』宮本大、＜主演女優賞＞を『メダリスト』結束いのりといった人気キャラクターが受賞している。 【作品賞】『スキップとローファー』（髙松美咲／講談社） 審査員の書店員すず木さん（ブックライブ）は、「この物語はごく普通の素朴なキャラクターたちが織りなす物語ですが、登場人物の解像度がとても高く、心の機微や繊細な部分が非常に細かく描かれています。周りの人、そして自分自身を大切にしようと思わせてくれる物語で、今の時代こそ 求められているような作品ではないでしょうか」と講評を述べた。 ハナコ菊田さんは「（作品中の展開を見て）マンガを読んでいて初めて『うわっ！』って本当に声を出した、それくらいのめり込んだ作品です」と、トリオ内でも大きな注目を集める１作だとアピールした。 ●作者・髙松美咲　受賞コメント この度は作品賞に選んでいただいてありがとうございます。 1月に能登半島で大震災が起きました。作中出てくる美津未の故郷として登場した風景のほとんどが失われました。 被災された方々の穏やかな時間を取り戻すまでには、本当に長い時間を要します。 これからも『スキップとローファー』を娯楽として気楽に楽しんでいただきたいことに変わりはありませんが、時々被災地のことを気にかけていただけると嬉しいです。 そして、面倒な理由で連絡を先延ばしにしていた親しい人に会いに行って、一緒においしいご飯を食べてください。 【助演女優賞】一条花『アオアシ』（小林有吾／小学館） 審査員のブックライブ・スギノさんは「本当に熱いサッカー漫画の中、花ちゃんはサッカーに詳しくはないですけれど、プレイヤーである葦人だけじゃなくて読者である僕たちにも響く言葉をかけてくれます。彼女自身も夢を追いかけている姿がとても印象的で、応援されたいんだけどしてあげたい、そんな魅力的なキャラクターです」と講評を述べた。 岡部さんも「（作品を読んでいると）葦人だけじゃなくて花ちゃんも応援したくなる、ファンになっちゃう」と、その魅力を熱烈にプッシュした。 ●一条花　受賞コメント（本人はチームの通訳としてカタールにおり欠席） ピッチで戦ってるみんなじゃなくて、応援しかできない私が受賞できたことに驚きです！ ありがたく頂戴いたします！ 【助演男優賞】ヒンメル『葬送のフリーレン』（山田鐘人・アベツカサ／小学館） 審査員の小磯洋さん（丸善ジュンク堂書店）は「ヒンメルは1話で出てきて数ページ後には老人になって死んでしまう。どんなキャラか全く分からない状態で物語は始まりますが、その後フリーレの回想を通してかつての旅の中でヒンメルがどんな思いを持って行動していたのかを知ることになります。それによってフリーレンだけでなく我々の心にも大きな影響を与えるキャラです」と講評を述べた。 ハナコ菊田さんも「こんなに登場シーンが少ないのに、この影響力はやっぱりすごい！」と、亡くなってなお強さを増すヒンメルの存在感に感嘆した様子だった。 ●ヒンメル　受賞コメント（女神様の魔法で生前のヒンメルさんから受け取った） 受賞ありがとう。対価はフリーレンが受けとるさ。千年は保つくらい丈夫な賞を作ってくれ。