【選手権】選手権V経験者に勢いづく両校が挑む!準々決勝・フクダ電子アリーナ会場見どころ
1月4日、第103回全国高校サッカー選手権の準々決勝4試合が首都圏内の2会場で行われる。ここではそのうち千葉県千葉市のフクダ電子アリーナ会場での2試合について、みどころを紹介していきたい。 【フォトギャラリー】3回戦試合風景 第1試合は流通経済大柏(千葉)vs上田西(長野)。3回戦では骨身を削り合うような肉弾戦の末にプレミア王者の大津(熊本)を破り、17大会ぶり2度目の選手権制覇へ大きく前進した流通経済大柏。3回戦ではなんと14,000人以上が詰めかけた地元大観衆の声援も彼らを後押しした。素晴らしいスピードで先制ゴールを奪い取ったFW9山野春太(3年)をはじめ、誰もがわずかなギャップを突くインテリジェンスと切れ味に優れる攻撃は、この試合でも80分間威力を発揮しそうだ。 ただ、上田西も地方大会では堅守で鳴らしていた徳島市立(徳島)、矢板中央(栃木)を撃破し、勢いに乗っている。特に左サイドバックの2和泉亮哉(3年)とFW7松本翔琉(3年)のレフティ2人のハードワークと攻撃力の高さは今大会最大の発見といえよう。矢板中央戦でPKを止めるなどチームに勇気を与えたGK1牧野長太朗(3年)ら守備陣の奮闘が必須とはなるが、7大会ぶり2度目の準決勝進出の可能性は十分ある。 第2試合では前橋育英(群馬)と堀越(東京A)が激突する。3回戦の帝京大可児(岐阜)戦は相手GKのレッドカードにも助けられる形で終盤に勝ち越した前橋育英。今大会の3試合は決して本調子とはいえない状況ではあるが、その中でも帝京大可児戦で2回戦を欠場したFW8オノノジュ慶吏(三重)が2ゴールをマークしたことは明るい材料だろう。とはいえ、第96回大会でも3回戦は富山第一(富山)にアディショナルタイムで勝ち越すなど、苦心の道程を初優勝に結び付けているのも事実。まずは相手の攻撃力を止め、安定した中で自慢の前線にゴールを託したい。 対して3回戦ではMF10三鴨奏太(2年)の4ゴールなどで松山北(愛媛)の健闘を退けた堀越は、試合を重ねるごとにコンビネーションの錬度が高まっている。前回大会に続くベスト4入りの権利を有しているのは彼らのみ。その先に見える選手権初制覇、第63回大会の帝京以来、40大会ぶりの東京勢選手権Vへ向け、プレミアEASTで戦ってきた前橋育英との強度差を賢さで凌駕したい。