雨の少ない11月…なぜ南の島・与論町で記録的大雨が降ったのか 例年と異なる気象条件が影響か、今後も発生する可能性は?
年間で比較的雨が少ない11月に鹿児島県与論町で記録的な大雨が降ったのは、気圧配置や海水温など例年とは異なる気象条件が影響したとみられる。気象庁によると、気圧の谷に向かって暖かく湿った空気が二方向から入り込んだことで雨雲が局地的に発生し、停滞した。また、南西諸島の海面水温が平年より高く、日本の南西方向にある台風22号からの風も影響した可能性があるという。 【写真】〈関連〉冠水した道路に立ち往生する車両=8日、与論町那間(同町提供)
気象庁によると、本州付近にある高気圧の影響などで沖縄本島の西側に気圧の谷ができ、南西諸島付近には東からの暖かく湿った空気が流れ込んだ。さらに、台風22号の影響もあるとみられる南からの暖かく湿った空気が入り込み、二方向の風が集中した地点で雨雲が発生し続けたとみられる。 また、南西諸島の海面水温が平年より1、2度高いため、空気中に含まれる水分量が多かった可能性もある。 今回のような大雨が今後も発生する可能性については、現段階では分からないという。気象庁は「11月でも大雨となったことを踏まえて、今後も気象情報に注意し、早めの避難を心がけてほしい」としている。
南日本新聞 | 鹿児島