CEOに聞く 本当に身に着く語学学習法とはーー株式会社Lang-8
――どのような経験から、アウトプットの重要性を感じたのですか 僕は、両親が中国人で僕自身も中国生まれなのですが、4歳から日本に住んでいて、中国語はそんなにうまくなかったです。大学時代に思いつきで上海留学に行こうと思いました。当時は中国語習得以外で『留学ではこれを達成しよう、身につけよう』とか、そういう目的意識はなかったです(笑)。よく目的がないのに海外行っても無駄だ、という話を聞きますが、留学は行くだけでも得る物が大きいので気楽にすれば良いと思います。中国では、中国語で書いた日記を現地の友人に添削してもらってました。文章を書く、アウトプットするということが重要と思いましたし、この経験が僕の中国語を上達させてくれました。僕も彼らに日本語を教えていました。なので、WebでLanguage Exchangeのサービスを提供したいと思い、Lang-8を思いつきました。 ■「なんとなく」でも海外に出ることが重要 ――これから英語など語学を学ぶ人へのアドバイスは とにかくアウトプットすることですね。一番いいのは、留学することだと思います。フィリピンへの語学留学は僕自身も経験したのですが、1ヶ月10万円ちょっとで宿泊と食事もついて、一日6時間の授業を受けられます。集中して学べるし、とにかく安いと思います。あと、とにかく行動することですね。僕が上海へ留学したときも、“強い意志”があったわけではなかったですし、「なんとなく」でもいいので、海外に出ることが大事だと思います。その行った先で、日本人同士で固まらなければ、語学は身に付くと思います。 (取材・文/中央大学3年 原口友希) ■株式会社Lang-8 語学学習向け相互添削型のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、「Lang-8」を運営。代表取締役の喜洋洋氏が上海留学中に発案し、大学卒業後の2007年にサービスを開始。100カ国以上の国々のユーザーが利用。対象言語は90言語にも及ぶ。 ■喜洋洋 株式会社Lang-8代表取締役。中国出身。4歳から日本で育つ。京都大学を卒業後の2007年にLang-8設立。上海とフィリピンに留学経験あり。