「ステージ0の乳がん」「しこりなし」にもかかわらず全摘出を宣告され…人気モデル・佐藤弥生が抱いた葛藤「もうモデルはできなくなるのか」
さまざまなファッション誌やCM、広告、ファッションショーなどで活躍している、モデル・佐藤弥生さん。ステージ0の非浸潤性乳がんが発覚し、左胸を全摘出する手術を受けました。モデルとして胸を失うことへの思いや発覚から今に至る経緯を伺いました。(全2回中の1回) 【画像】「美しすぎる!」手術後3か月以上経った当時の写真からモデルとして再び活躍する現在まで(全11枚)
■ステージ0の乳がんで全摘出?パニックで頭も心も追いつかず ── 2021年4月にご自身のブログで乳がんを報告されていました。改めて、乳がんが発覚したときのことをお伺いしてもよろしいでしょうか。
佐藤さん:もともと、市や区の集団検診や人間ドックを定期的に受けていて、乳がん検診も30代くらいから年に一度受けるようにしていました。乳腺症があるというのは以前から言われていて、2020年12月の検診で超音波とマンモグラフィを受けたところ再検査になったんです。 それでMRIとCTを12月半ばに受けました。それは異常なしということで、さらに「針生検」という検査を受けました。これを受けると高い精度でがんかどうか、がんのタイプがわかるそうです。1月に結果が出て、ステージ0の乳がんであろうこと、さらにステージ0でも左乳房を全摘する必要があることを知らされました。
── 私のような素人は「ステージ0なのに全摘!?」と思ってしまいます。発覚しただけでもショックを受けられたことと思いますが、全摘というお話には耳を疑ったのではないでしょうか? 佐藤さん:私もまさにそうで、そもそも「全摘」という言葉自体知りませんでした。でも、先生の説明を聞くうちに「ステージ0」でもおおごとであることが徐々にわかっていきました。 もともと「針生検」の結果を聞きに行った日は、乳腺症の経過を聞いてすぐ帰るつもりでいました。15分くらいで終わると思っていましたから、がんと聞いて衝撃が大きくて。その日は、先生が2時間くらいしっかりとお話ししてくださって、「あなたの場合は非浸潤がんで、乳管内にがんがとどまっている。今はリンパに広がっていないけれど、若いので今後がんが乳管を出てしまい、ステージ1、2と移行してしまう可能性があるので全摘をしたい」と。