パリ五輪開会まで1カ月 テロ脅威不安定な政治情勢 不穏な空気に包まれた平和の祭典
さらに、運営面の不安をかきたてているのが、揺れ動くフランスの内政だ。欧州連合(EU)欧州議会選での大敗を受け、マクロン仏大統領は9日、国民議会を突如解散、下院選に踏み切った。第1回投票を30日、決選投票を7月7日に行う。極右政党「国民連合(RN)」が世論調査で首位に立つ中、国内ではRNが掲げる移民制限の政策に反発するデモが頻発。RNの支持者との衝突が懸念されている。
RNが第1党となりマクロン氏がRNから首相を指名せざるを得ない状態になれば、各地で分断が加速し「内戦状態になる」(専門家)恐れがあり、五輪の準備に支障をきたす可能性がある。