トヨタ「86」や「マツダ3」などアメ車風に仕立てた日本車が大集結! 九州でアメリカンカスタムカルチャーを九州で盛り上げる人気イベントとは
日本車がベースのアメリカ仕様が多数参加するイベント
アメリカンスタイルのカスタムカーと聞いて、皆さんはどんな車両を思い浮かべますか? 大排気量のV8エンジンを搭載したマッスルカー。どんな悪路も突き進む無骨な4WD。日本車だけど、なにかが違う逆輸入車。それ以外にもローライダーやトラッキンなど、「アメリカンスタイル」という括りには、たくさんのジャンルが含まれています。今回は、展示車両だけではなく、内容も含めてアメリカナイズを意識したイベント、「第8回 ストリート インターナショナル in 九州」の模様を紹介します。 【画像】アメリカに憧れるクルマ好きが大集合! アメリカンなイベントの様子を見る(21枚)
アメリカに憧れるクルマ好きが大集合
会場は、福岡県遠賀郡芦屋町にある芦屋海浜公園。場内には「アクアシアン」というレジャープール施設が併設されており、夏季はその利用者がたくさん来場する。この「第8回 ストリート インターナショナル in 九州」は2023年12月3日開催ということで、閑散期といわれる冬季にこの地域に人を集める意味でも大切な役割を果たしている印象だった。 もともとはアメリカンスタイルのカスタムカーを集めるイベントとして始まり、すでに8回目の開催を迎えた。これを楽しみに集まる参加者と来場者の多さがこのイベントへの期待感の表れであり、コロナ禍を乗り越えて継続開催し続ける主催者の意志も強く感じる。 このイベントの特徴は上記したように、「アメリカンスタイル」というカテゴリーの中で幅広いジャンルが対象。さらにその中でも、アメリカで日常に活用されている日本車を意識したいわゆるUSDMスタイル、あるいは、日本車をベースにアメリカナイズされたドレスアップやチューニングを目指した車両が多い。そのため会場では、ホンダ「シビック」、トヨタ「86」、日産「フェアレディZ」のような、アメリカでも販売されていた日本車の参加が目立っていた。
自動車整備学校の生徒は無料招待
たくさんの賞典が用意されているコンテストイベントのため、参加車両たちにはさまざまな賞が与えられた。興味深いのは、その内容だ。来場者投票でナンバー1を決定する「ピープルズチョイス」は当然だが、参加台数が多い人気車両は車種別で選定。それ以外は、「輸入車」、「国産車」といった広い括りで選別。他には、「90’sユーロ」のようにその時代性に特化した賞典や、足まわりに注目する「ホイール」、ノーマル重視の「ストック」や古いクルマが対象となる「クラシック」。 さらには、イベントを盛り上げるべく参加しているショップや企業ブースを対象とした「ブース」なども設定。オリジナルで作成されたトロフィーとともに、多くの来場者が受賞できるように工夫されているのが特徴だった。 このイベントを象徴するもうひとつの内容が、「自動車整備学校の生徒は無料招待」という企画だ。入場受付テントで学生証を掲示すればいいだけなのだが、これは自動車業界の未来を担う若者の育成をテーマに、感受性豊かな若者にいろいろなクルマの世界観に触れてほしいという思いが込められている。これを実現するために、主催者は福岡県内の各学校を訪問し、ポスター掲示や学生への説明を実施するという草の根活動をしている。 タイトルにも「九州」と謳っているが、地元のクルマ好きを中心に支持されながら、福岡の地で「アメリカンスタイル」のクルマ文化を支え続けているのだった。
酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)