日朝、モンゴルで極秘接触 首脳会談の「根回し」か 韓国紙報道 北朝鮮が情報機関や偵察総局の関係者ら送る
韓国紙、中央日報は13日、日本と北朝鮮の関係者が5月中旬にモンゴルの首都ウランバートル付近で接触したと複数の消息筋の話として報じた。日本からは政治家を含む代表団が出席し、北朝鮮は情報機関、偵察総局の関係者ら3人を送ったという。岸田文雄首相と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の首脳会談実現に向けて調整が行われたとの見方もある。 【写真】家族旅行で記念撮影した横田めぐみさんと双子の弟、拓也さんと哲也さん 正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が2月、談話で岸田首相の訪朝に言及したが、「拉致問題は解決済み」とする北朝鮮の主張を受け入れない立場を日本側が示すと、3月には「日本側とのいかなる接触、交渉も拒否する」と表明した。 岸田首相は5月11日、首脳会談の実現へ「私直轄のハイレベル協議を進めたい」とし、働きかけを一層強めると発言した。 拉致被害者の支援組織「救う会」会長の西岡力氏は「与正氏が交渉を拒否する談話を発表した後も日朝の接触は続いているとささやかれていた。ただし、日本側が北朝鮮に人道支援などを行う条件は『全拉致被害者の即時一括帰国』『被害者の親の世代の存命中にそれが行われること』という原則は絶対で、首相の支持率回復のために曲げることなどは決してあってはならない」と話した。