ACL優勝と準優勝を知る柏FW武藤雄樹「マリノスにはきつさがあったはず」
[5.29 J1第9節延期分 横浜FM 4-0 柏 日産ス] 出場した後半24分から試合終了までの約27分間に4本ものシュートを打った。しかし、ゴールは遠かった。柏FW武藤雄樹は「(途中出場で)出た時は3点リードされていたので1点でも決めれればいいなと思って入った。その中で90分間出たんじゃないかというくらい(自身の)シュートシーンがあったので1点は決めなければいけなかった」と厳しい表情を浮かべた。 【写真】お相手がJ1選手だったと話題に…元アイドルの女優が2ショットで結婚報告 後半29分、MF戸嶋祥郎からのパスを受けたが相手DFに素早く寄せられ、シュートを打てず。同34分にはゴール正面から右足を素早く振り抜いたが相手GKに右足一本で阻まれた。同37分にはFW細谷真大の右からの折り返しに左足をダイレクトで合わせたがシュートは惜しくも左ポストに当たって外へ。同39分にはMFマテウス・サヴィオの浮き球のパスにフリーで頭を合わせたが頭のてっぺんをかすめて相手GKがキャッチ。同43分には細谷の落としを打ち切れず、アディショナルタイム突入後の2本のシュートも決まらなかった。 「フリーでシュートしたシーンもあったし、正直決めなければいけないようなシュートもあったので、そこは申し訳なかった。(入らなかったのは)僕の技術。ポストに当たったシーンは正直、入ってくれたらいいな、くらいだったが、ヘディングを空振ったシーンはもっと当たらなければいけなかったし、細谷から落としみたいなのが来て、打つ前に(DFに)体をぶつけられたシーンでは、もう少し速く足を振ることができたかなとか」。ひとつひとつを鮮明に思い出しながら、反省した。 ベンチから見ていた前半は、立ち上がりから横浜FMの勢いに押し込まれる場面が多く、「チームとしてはもっと襲いかかるようにいきたいという狙いはあったけど…」と振り返ったように、ACL決勝第2戦のあった中東のUAEから帰国して3日の横浜FMを相手に、勢いの部分で上回られてしまったことには歯がゆさを感じたようだ。 「高いモチベーションで来るだろうというのは分かっていた。ただ、マリノスには移動などのきつさはあったはず。僕もACLを経験しているので、かなりきついというのは分かっていた。そこに襲いかかり、『きついよ』と思わせるような展開にしなければいけなかった」 武藤は浦和時代の2017年にACLで優勝し、2019年は準優勝。ビッグマッチの消耗や移動、時差の厳しさをよく知っているだけに、敗戦はもちろん、自身のシュートで一矢報いることができなかったことについて、「チャンスをもらった時に何かを残していかないと、年齢的にも厳しいと思うので頑張らなきゃいけない」とも言った。 ただ、柏としては負けなしで勝ち点8を積み重ねてきた直近4試合(2勝2分け)のやり方を引き続き踏襲すれば良いという手応えがある。武藤は「またすぐ試合が来る。やることは変える必要ないと思うし、井原監督も変えるつもりはないと思う。コンパクトに守って献身的にチーム一丸となって闘えればいいと思う」と前をむき直していた。