映画「夜明けのすべて」さらにハマる… 主演の松村北斗さん・上白石萌音さんと監督の「副音声」とは
2人の若者が生きづらさを抱えながら前に進もうとする姿を描く「夜明けのすべて」が公開中です。この映画を観ながら、監督と主演2人が作品の裏話を語る「副音声コメンタリー」が聴けるようになりました。より深く作品を知ることができ、リピートして観る人などに好評です。体験した副音声の魅力、アプリを運営する「Palabra」株式会社の代表、山上庄子さん(40)が、副音声も映画のバリアフリーも「普通になってほしい」と話す思いとは。(朝日新聞デジタル企画報道部・畑山敦子) 【画像】「はい きました 山添 ドン」「はははっ!」〝副音声〟のテキスト版、こんな風に表示
監督と出演者の副音声トーク、不思議で贅沢な体験
副音声コメンタリーを聴くには、事前に無料のアプリ「UDCast」(ユーディーキャスト)(https://udcast.net/)をインストールし、作品の副音声コメンタリーのデータをダウンロードする必要があります。記者は2月の週末、アプリとデータを準備して映画館で初体験しました。 「夜明けのすべて」本編が始まると、シーンに合わせて三宅唱監督、主演の松村北斗さん、上白石萌音さんの3人のトークが聴こえてきました。音漏れ防止と、映画本編の音が聞こえなくならないよう、ボリュームは抑えめで聴きました。 1人で観ていながら、同時に3人の思いも共有しているような、不思議で贅沢な体験でした。 1回目は副音声なしで映画を観て、2回目以降にさらに作品を深く楽しむ際にかなりおすすめです。 瀬尾まいこさんの同名の小説が原作の今作。上白石さんが演じる「藤沢さん」は、月に一度、PMS(月経前症候群)でイライラがおさえられなくなります。 松村さんは、パニック障害があり、不安で気力が持ちづらい日々を過ごす「山添くん」を演じます。 副音声では、2人がどのように役と向き合い表現したか、PMSや障害についての話もありました。 さらに、友達でも恋人でもなく支え合う藤沢さんと山添くんの関係性や職場の描写などについて三宅監督と2人が語り、作品から伝わるあたたかいまなざしが感じられます。 音声で聴けるほか、一部の対応劇場ではテキスト版の字幕ガイドを読むこともできます。