意外と知らない「Mac」と「Windows」の国内シェアにはどれだけ差があるのか?
そもそも「Mac」と「Windows」のシェアに差がある理由は?
このように振り返ると、そもそも2009年時点ではOSシェアの9割をWindowsが占めていたことは驚異的です。もともと「Mac」「Windows」のシェアに差があった理由には大きく分けて2つが挙げられます。 まずは「Windows搭載のPCがメーカー各社から販売されている」こと。Microsoft社はWindowsを自社製品だけでなく、他社製品にもライセンス供与しています。Windows搭載のPCが他社からも多数発売されることを意味しており、Windowsは事実上の業界標準としての地位を長きに渡って確立することに成功しました。 一方でMacを手掛けるApple社はOSもハードウェアも、一貫して自社で手掛けています。この方針はiOS及びiPhoneにも引き継がれています。 Windowsが事実上の業界標準となったことで、法人ニーズが根強いこともWindowsのシェアがなかなか崩れない要因でしょう。 特に日本国内ではWindowsのシェアが大きく、Internet Explorerでの閲覧や利用に最適化された社内システムが長く使われてきた歴史もあります。よって法人向けのシステムや社内システムへの最適化といった観点で、法人ではWindowsが基本的には使われることが多いです(※エンジニア職などは除く)。
モバイルOSも含めた「全OS」で集計するとどうなる?
Windowsのシェアは2009年以来、右肩下がりとはいえ「パソコン向けのOSとしてはまだまだ強い」のも現状です。ですが、モバイルOSも含めた「全OS」で集計すると様相はやや変わります。 2009年には全OSで集計しても9割のシェアを保っていた「Windows」ですが、全OSで見ると2024年7月時点では25.98%までシェアを落とします。代わりに成長したのは「モバイルOS」です。
2024年7月時点で、全OSのシェアのうち45.19%をAndroidが占めています。iOSのシェアも18.35%存在しており、合わせて65%弱のシェアとなります。つまりOS全体で見ると、OS争いの主戦場はすでに「スマホやタブレット」に移り変わっていると言えるでしょう。 パソコン向けOSとして2009年以来、じわじわとシェアを減らしているWindows。そして2014年~2015年頃からは爆発的にモバイルOSのシェアが拡大しており、2024年7月現在は「全OS」で見るとWindowsの存在感は薄れてきてもいます。 45.19%のシェアを獲得しているAndroidはGoogleが手掛けるもの。GoogleとMicrosoftはライバル関係にある2社でもあります。Windows及びMicrosoftはシェアの回復、拡大をどのように実現するのか。それともOS市場では現状維持を志向した上で、AI市場に完全に軸足を移すのか。次の一手から目が離せません。
オトナライフ