日生球場跡に「走れる」ショッピングセンター 27日開業
もりのみやキューズモールBASEの1周300メートルの「エアトラック」で楽しむ子どもたち THE PAGE大阪
大阪・森ノ宮の日生球場跡地で東急不動産が建設していたショッピングセンター「もりのみやキューズモールBASE」が完成し、27日のオープンを前に報道陣に公開された。プロアマを問わず熱戦が繰り広げられた名門スタジアムの歴史を受け継ぎ、スポーツや健康をテーマに地域交流をサポートする店舗運営をめざす。
1周300メートルの「エアトラック」
店舗のキャッチフレーズは「豊かに生きる、ココロ・カラダ特区」。最大の特色は屋上に設置された1周300メートルのエアトラックだ。五輪メダリストでアスリートネットワーク副理事長の朝原宣治さんが監修した。ランニングトラックが商業施設に設置されるのは全国で初めて。市民ランナーが無料で利用できる。 この日は朝原さんが地元の幼稚園児を招いて、ミニランニング教室を開講。園児らは晴れわたった空の下、気持ち良さそうに汗を流していた。 フィットネスクラブ、クライミングウォール、フットサルコートなど、スポーツ関連施設が充実。アスリートネットワークが施設パートナーとなってスポーツラボを開設し、スポーツ、健康に関する各種教室の開催や外部機関との共同研究などを手掛けていく。 飲食部門に関しても、健康志向の店舗が進出。バランス食堂&カフェ「アスショク」で、1食で20品目以上の食材を摂取できるバランス定食「アスショク」が関西に初登場する。
初年度の来店者数400万人を目標
地域交流の拠点となりそうなのが、市民参加型コミュニティ・ライブラリー「まちライブラリー」。市民が1冊ずつ本を持ち寄り、市民が連携して図書館を育てる。読後の印象を書き込む感想カードが交流を深めていく。 まちライブラリーは全国で170か所ほど設立されているが、利益につながりにくい、まちライブラリーが商業施設にオープンするのは珍しい。 キューズモールはあべの店などに続く4店目。49店のテナントが出店しているが、物販部門が4割と低いため売り上げ規模には必ずしもとらわれない。 代わりに初年度の来店者数400万人を目標に置く。同社幹部は「顧客層はゼロ歳から百歳まで。毎日の散歩感覚で立ち寄り、お茶したり、スポーツを楽しんで元気に暮らしてもらえれば」と、ゆったり構える。 開業は27日午前10時。詳しくは同店の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)