スズキGT380の極上モデルが700万円!? “ジーティー・サンパチ”の魅力は奥深い!
1970年~1980年代に発売された国産旧車が、“絶版旧車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!”と、注目する絶版旧車の魅力を、バイク好きの俳優・押田岳と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は“ジーティー・サンパチ”の愛称で呼ばれるスズキの名車と対面! 【写真を見る】超極上のスズキGT380の細部(16枚)
仮面ライダー「本郷猛」の愛車だった!
河西啓介(以下、カワニシ):ガクくん、この「あの“絶版旧車”に乗りたい!」も2回目ですね。今回はスズキの名車が登場です。前回試乗したヤマハ「RD400デイトナ・スペシャル」のライバルと言える、スズキGT380。通称“ジーティー・サンパチ”です。 押田 岳(以下、押田):はい、ちょっと予習してきました。僕は2018~2019年に放映していた『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日)に「仮面ライダーゲイツ」役で出演させてもらったのですが、GT380は初代仮面ライダーの本郷猛(藤岡 弘)が乗っていたバイクと知って、興味津々だったんです! カワニシ:そう。劇中で仮面ライダーに変身する前の本郷猛が乗っていたバイクがこのGT380でした。つまりガクくんの大先輩が乗っていたバイク! ここであらためて解説すると、GT380はカワサキの「マッハ」やヤマハの「RD」などに対抗すべく1972年に登場した2ストローク・スポーツ車。空冷3気筒371ccエンジンを積んでいました。その人気の高さから1970年代終わりまで生産され、年代ごとに初期型の「B0」から最終型の「B7」と呼ばれるモデルがあります。今回の車両は1978年に登場した「B7」。とても希少なモデルです。 押田:いかにも旧車らしい、堂々としたデザインがカッコいいですね。ところで3気筒エンジンと言いましたけど、マフラーは4本ありますよね? カワニシ:いいところに気づきました。じつは3気筒の真ん中のシリンダーから出ている排気管が左右ふたつに分かれて、4本出しマフラーになっているのがサンパチの特徴。「左右の重量バランスを取るため」というのが建前ですが、実際は「見た目をシンメトリーにして、立派な感じにしたかったから」と、言われています。