ホンダ、アストンマーティン、アラムコ、バルボリンが強力タッグ。F1新時代に向けて技術協力協定を締結
ホンダ・レーシング(HRC)は、2026年シーズンからF1に導入される新レギュレーションへの対応を加速させるべく、アストンマーティンやアラムコ、バルボリンの3社と技術協力協定を締結した。 【動画】ついにホンダがF1参戦継続を発表!アストンマーティンとともにF1世界タイトルの獲得に挑戦 2026年から導入される新テクニカルレギュレーションは、シャシーが大きく変更されるだけでなく、電動モーターと内燃機関のパワー比が50対50となった次世代パワーユニット(PU)が投入される。 現在レッドブル・パワートレインズを介してレッドブル系2チームにPUを供給するHRCは、2026年からPUマニュファクチャラーとして正式復帰。アストンマーティンをパートナーチームに選んだ。 HRCは日本のHRC Sakuraを拠点に次世代PUを開発中。アメリカを拠点とするHRC USに加え、今年3月にはイギリスにPU運用拠点となるHRC UKも設立し、2026年に向けた準備を進めている。 今回の4社による技術協力協定は、2026年レギュレーションへの対応準備の一環。アストンマーティンがシャシーを、HRCがPUを、アラムコが100%持続可能燃料を、バルボリンが最先端の潤滑油をそれぞれに開発、提供する。三位一体ならぬ“四位一体”の構えだ。 技術協力協定締結に際して、アストンマーティンF1のローレンス・ストロール会長は次のようにコメントした。 「このマイルストーンは、F1 2026年シーズンに向けて、可能性の限界に挑戦する私たちの旅が大きく前進したことを意味する重要な一歩だ。 「アラムコ、バルボリン、HRCとのコラボレーションは急ピッチで進行しており、我々の野心的な目標達成に向けて順調に進んでいる。先進的な燃料・潤滑剤の共同開発と、新しいホンダのPUにより、サーキット上でのパフォーマンスが向上し、このパートナーシップが関係者全員に大きな成功をもたらすと確信している」 またHRCの渡辺康治社長は次のように語った。 「アストンマーティンF1、バルボリン、アラムコとの協力は、これまでにない特別なコラボレーションです」 「新レギュレーションに適合したホンダのPUが、アストンマーティンF1の車体に搭載され、F1を戦うことを大変楽しみにしており、これら素晴らしいブランドとの先進的なパートナーシップの一員であることを誇りに思います」 発表に際してアラムコもコメント。同社でエグゼクティブバイスプレジデント兼商品・カスタマー担当のヤッセール・マフティは次のように語った。 「アストンマーティンF1、HRC、バルボリンとの協力が着実に進展していることを、大変喜ばしく思っている」 「アラムコは車両の軽量化から安全性の向上に至るまで、今後市販車にも導入される可能性のある様々な技術開発においてもチームと緊密な協力を行なう。これはチームへの強いコミットメントを示すともに、モータースポーツと自動車産業の未来に役立つ、先進技術の開発に対する私たちの真摯な取り組みを象徴するものだ」 そしてバルボリン・グローバル・オペレーションズのジャマル・ミュアシャーCEOもこう語った。 「アストンマーティンF1との協業は、モータースポーツにおける可能性の限界を押し広げる特別な機会だ。バルボリンの先進的な潤滑技術は、この取り組みにおいて重要な役割を果たしており、2026年のサーキットでその成果を見ることを楽しみにしている」
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