春までの気温がダントツの高さ・・・夏も未知数の暑さに?梅雨入りは? ベテラン気象予報士が「地球規模」で考えてみた【教えて!吉田さん!!】
5月は再び高温へ、梅雨は大雨注意、夏は猛暑
現在、北極の寒気は再び「流出」から「蓄積」モードに変わりつつあり、この先は地球温暖化とエルニーニョの影響が再び強まっていきそうです。このため、今後は高温傾向が続き、再び記録的暑さになる可能性もあります。その後、気になるのが梅雨入り。今のところ、太平洋高気圧の北への張り出しが遅くなる見込みで、梅雨入りも遅れ気味になりそう。ただ、日本付近の海水温が高く、梅雨入り前から大雨になるおそれもあり、西から湿った空気の入りやすい九州では、雨量が多くなるかもしれません。さらに梅雨明け後は太平洋高気圧が強まり、今年の夏も猛暑になる可能性が極めて高いです。近年は暑さの水準自体が高まっており、この夏はもはや未知の暑さになるおそれもあります。万全の対策で迎え打つしかありません。
「高温傾向」いつおさまる?
さらに温暖化が進む一方で、最新のエルニーニョ監視速報によると、この秋までにラニーニャになる可能性が高く、気温が下がる要素も出てきます。今年の猛暑は避けられない状況ですが、残暑のあとは急速に暑さがおさまることも期待できます。ただ、去年は冷夏になりやすいはずのエルニーニョで記録的猛暑となっており、過去の経験が通用しなくなってきています。この高温傾向はもう後戻りのできないところまで来てしまったのか?これから数年先の気候変動から、目が離せません。