尊敬する先輩たちが覚悟を持って臨んでいる作品

荒井ちず役の内田理央　撮影：宮田浩史

日本のみならず世界中で社会現象を巻き起こしたテレビ朝日系ドラマ『おっさんずラブ』(2018年)から5年、続編となる『おっさんずラブ-リターンズ-』が現在放送中だ(全9話 毎週金曜23:15～※一部地域除く)。今作には初代連ドラのレギュラー陣が全員続投。変わらぬメンバーがさらにパワーアップして“おっさんずラブワールド”を盛り上げている。 【写真】内田理央 撮り下ろしカット、『おっさんずラブ-リターンズ-』場面写真ほか(全8枚) そんな『おっさんずラブ』を作る者たちが作品への愛を語るマイナビニュースのインタビュー連載『おっさんずラブ-ラヴァーズ-』第8回に、荒井ちずを演じる内田理央が登場。春田創一(田中圭)の幼馴染みのちずは、今作ではスピード婚からのスピード離婚を経て、今は電博堂という広告代理店で営業としてバリバリ働きながら、3歳の息子・吾郎(佐藤大空)を育てるシングルマザーに。そんなちずの好きなところや、田中と林遣都にあげたい賞を語った。 ■仲の良いチームだからこそクランクインでは緊張 ――久しぶりの『おっさんずラブ』の撮影はいかがですか。 『おっさんずラブ』チームは最初からずっと仲が良くて、だからこそ『リターンズ』のクランクインではすごく緊張しました。尊敬している先輩たちが「どうにかしていいものにしたい」とそれぞれに覚悟を持っていて、スタッフさんも『おっさんずラブ』への愛が強いので、私も皆さんに負けないようにしっかりお芝居と向き合おうと、気合いを入れて撮影に臨みました。 ――『リターンズ』の撮影が始まる前も、皆さんと連絡は取っていたのでしょうか。 それぞれで連絡を取ったり、グループLINEが動いていたりしましたが、全員が集まるのは本当に久しぶりでした。同じメンバーがまた集結するなんて、なかなかない、特別なことだと思います。 ■公安時代の壮大な映像に「急に映画!?」 ――今日の取材時点で、第4話まで放送されていますが、オンエアを見て印象に残っているシーンはありますか。 第4話の武川さん(眞島秀和)の恋愛リアリティーショーは、「わんだほう」の撮影現場でも実際に見ていたのですが、気になりすぎてお芝居に集中できなかったです(笑)。一日かけて真剣に撮影したと聞いて、さすがだなと。もう、武川さんが面白すぎて。ピュアなのかヤバいのか分からないですが、眞島さんが演じているから、一生懸命さが魅力の武川さんになっているんだと思います。 ――ローズが1本ももらえていなかったですが……。 もうかわいそうで! 幸せになってほしい!(笑)あと、秋斗(田中圭・2役)と和泉さん(井浦新)の公安時代の壮大な映像も、急に映画!? みたいな(笑)。秋斗はかっこいいし、ほかにも第4話にはいろいろなネタが散りばめられていて。 ――『VIVANT』の話題が出たのも第4話でした。 そう! ちょうど『VIVANT』を見たばかりだったので、本当に面白くって、とにかくずっと笑っていました。 ■今は春田より秋斗派「キュンとしちゃっています」 ――たくさんの方に愛されている作品の続編を作るとなると、喜びと難しさ、両方があると思うのですが、内田さんはどちらが強いですか。 私は喜びが強いです。『リターンズ』のちずは、春田と牧(林遣都)の相談に乗ったりと、一歩離れたところから皆を見守る、支えるようなポジションになっていて。初代連ドラでは、私も今より若かったことと、ちずがラブストーリーの渦中にいたことから、自分のことで精一杯だったのですが、今回、ちずが役柄として一歩外に出たことで、私も皆を俯瞰で見られるし、これまでと違う立場を楽しんでいます。 ――そんな距離感から見た、主人公・春田の魅力は。 第4話で、ギックリ腰になった牧のお父さんのお尻を拭いてあげたいと春田が言ったとき、ちずが「やっぱ春田って人類愛の人だわ」と言ったのですが、本当にその通りだなと。どんな相手にも愛を持って優しく接することができる春田は、ちずから見ても、私から見ても、尊敬できるかっこいい人です。……と思っているのですが、春田にそっくりな秋斗がかっこよくて! ジャムの取り方なんて正に漫画から出てきたようで、キュンとしちゃっています。春田よりも秋斗派!(笑) 現場でも大人気です。 ――(笑)。確かに、すごくかっこよかったです! でもやっぱり、春田は皆が大好きになってしまう人たらしで、ピュアで優しくて。初代連ドラでは、ちずはそんな春田を密かに好きで苦しい思いをしていたけど、今はただの幼馴染みで、さらに“親友感”が強くなっているので、演じていて楽しいです。