【Bリーグ開幕特集 琉球ゴールデンキングス】まさかの主力離脱も持ち前のチーム力で王座奪還を目指す
佐々コーチが電撃復帰!若手の成長が鍵を握る
昨シーズンは西地区連覇こそ逃したものの、粘り強くチャンピオンシップを戦い3シーズン続けてファイナルの舞台に立った。優勝した広島ドラゴンフライズには一歩及ばなかったものの、ケガ人やEASL参加のハードスケジュールなどを考慮すると十分な健闘を見せたシーズンと言える。 しかし、今オフには2番手のポイントガードを担っていた牧隼利や日本人エースの今村佳太、そして長らくチームを支えた田代直希が立て続けに退団。クラブは、即戦力のスター選手の獲得ではなく、昨シーズンまでの積み上げを重視して若手の成長に期待する選択をとった。日本人選手の補強は名古屋ダイヤモンドドルフィンズのガード伊藤達哉のみだが、ルーキーとして脇真大がシーズン序盤からいるのは明るい材料だ。 外国籍選手は、ベテランのアレン・ダーラムが退団となり、オールラウンダーのケヴェ・アルマが加入。2シーズンぶりのBリーグ復帰となるが、このオフにはNBAサマーリーグに参加して、エース級の活躍を見せていた若手有望株なだけにさらなる成長も期待できる。不安要素としては、ヴィック・ローの肉離れが9月上旬にリリースされたこと。開幕に間に合いそうだが、チーム練度にどの程度影響を与えるか。 最後に最大のサプライズとなったのが佐々宜央アソシエイトヘッドコーチの琉球復帰。昨シーズン宇都宮ブレックスをレギュラーシーズン最高勝率に導いた手腕に期待がかかる。琉球らしい個に頼らないバスケを志向し、桶谷大ヘッドコーチのもと、王座奪還に向けた挑戦が始まる。 ここ数シーズンはディフェンシブレーティングがリーグの中でもトップ3に必ず入る安定感を見せていたが、昨シーズンは10位と苦しんだ。その反面、オフェンシブレーティングは4位となり、2ポイントシュート3ポイントシュートをバランスよく組み合わせて得点を積み重ねた。復権のためにはやはりディフェンス力の向上は不可欠である。特にアグレッシブに泥臭くディフェンスができる選手が揃っているだけに、いち早く構築していきたいところ。プレシーズンを見る限り、勝負強さや試合中のアジャスト能力は健在のため、接戦を多くものにしていきたい。 ジャック・クーリー 昨シーズンは序盤こそケガの影響で遅れたが、復帰後は変わらぬ活躍を見せ平均14.4得点、10.8リバウンド、0.9スティール、0.8ブロックを記録した。代名詞と言えるオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントはチームの生命線であり、シューターが思い切りよく打つためにも重要なプレーだ。 脇真大 白鴎大をリーグ優勝とインカレ制覇に導き、個人としても最優秀選手賞と得点王に輝いた世代を代表するプレーヤー。昨シーズン特別指定選手として加入したものの、ケガで7試合の出場にとどまった。ルーキーだが、すでに琉球戦士として貫禄があり、今村が退団した今シーズンは日本人エースとしての期待も大きい。 伊藤達哉 ここ2シーズンは純粋なポイントガードは置かずにポジションレスを志向していたが、ガードらしいガードである伊藤の加入によって、戦術の幅も広がっていくだろう。高いバスケIQからプレーメークに優れ、ディフェンスでも前線から激しいプレッシャーをかけられるスタイルは、流れを変えるのにこれ以上いない存在となる。
ズッボン
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