「世界の山ちゃん」タイでも好調 フランチャイズ形式、現地のニーズくみ取る
■「究極の個人店」
国内の店も個性豊かだ。山ちゃんでは、店や地区ごとに独自の企画を打ち出すことが推奨されている。例えば名古屋・金山の金山総本店では、城好きの店長が店の一角に城の写真をずらっと並べており、全ての城の名を当てた客に飲み物をサービスする企画が名物となっている。 ユニークな企画の根底には、社是の「立派な変人たれ」という考え方がある。面白いことや変化することに積極的に取り組み、活気ある店づくりに励むといった意味が込められている。 「目指すのは『究極の個人店』。自分で魅力ある店づくりを考えることで、個々の社員の成長にもつながる」。重雄さんの妻で、代表取締役の山本久美さん(57)は力を込める。しかし久美さんは8年前まで、自らが夫の後を継いで会社を率いるとは想像もしていなかった。