「官僚答弁を一言一句正確に読むだけだったので…」元外務省官僚・三好りょうが語る外相時代の岸田文雄
「海外支援などは外務省が決めることですが、無償であげているわけではなく、基本は貸し付けなんですよ。 僕の事務所の会計担当がもともと外務省の会計をやっていた人なんですが、基本は財務会計でもどんな事業をやったかが公開されていて、インフラ関係が多いんです。 海外にお金をバラまいて、そのお金で、海外でインフラを構築・整備する、その仕事を日本の大企業が受注する。大企業は自民党に献金していますよね。 ただ、一回調べたんですが、例えば田んぼをやります、いろんな機械を提供します、買いますとなったとき、この機械がどこかは公開されていません」 ◆「菅(義偉)さんと同じ神奈川2区からの出馬も、僕からお願いしてのことです」 実は自民党に入れという声のほか、他の大きな政党からの誘いもあったというが、なぜ全て断り、れいわ新選組を選んだのか。 「外務省に入った’13年当時、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)が議論になっていて、僕はTPPにずっと反対だったんですよ。でも、TPPに入ることが日本の国益になると外務省の人たちはみんな思っていました。 外務省の中にはTPPの問題点など、ネガティブな面を指摘する本もいっぱいあるのに、官僚がなぜ推進するのが不思議でした。 そんなとき、山本代表が1人、新宿でTPPの反対演説をやっているのを聞いて『めちゃくちゃ勉強している、この人本物だ』と思ったんですよ。僕はバックに宗教も大金もないれいわ新選組を選んだ。 しかも、菅(義偉)さんと同じ神奈川2区からの出馬も、僕からお願いしてのことです。菅さんは75歳で、僕は38歳。いろんな利権がある人と地盤看板カバン全くない新人という対立軸も明確だと思うんです」 神奈川2区からの出馬は、険しい道のりだろう。そう伝えると、こんな感触と意気込みを語った。 「頑張れ、若いから応援すると言ってもらえることは多いんですよ。 僕は空手が好きなんですが、空手の道場生で菅さんの後援会に入っていた人も『もう(菅さんは)応援しない。お前を応援するから』と言ってくれます。 もちろん会社の関係上、自民党を応援せざるを得ない人もいるでしょうが、1軒ずつ訪ねてまわると、自民党を応援しているという人は100軒中1軒くらい、ほとんどいないです。 ただ、多くの人は選挙に行かないんですよね。みんなが選挙に興味を持って、前回選挙に行かなかった4人に1人が行けば結果は変わるはず。とにかく投票率を上げたいです」 取材・文:田幸和歌子
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