付属池田小事件23年で追悼式典 安全な学校づくりへの思い、新たに
大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で児童8人が殺害され、教員2人を含む15人が重軽傷を負った乱入殺傷事件から23年となった8日、同小で追悼式典「祈りと誓いの集い」があった。遺族や在校生、教職員らが犠牲者の冥福を祈り、安全な学校づくりに向けて思いを新たにした。 【写真で見る】発生から23年を迎えた付属池田小事件 事件発生時刻の午前10時10分過ぎ、8人の名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘が鳴らされ、参列者が黙とうをささげた。 事件当時6年生の担任だった真田巧校長(56)は事件を機に全国で学校の安全対策が進んだが、歳月の経過に伴い取り組みが形骸化することへの懸念を示し、「6月8日を学校安全について全国で考える機会にしていただきたい」と呼びかけた。そして、「(同小として)人を傷つける側の人間ではなく、自他の命を大切にし、人を守る側、支える側の人間を育てることを、全国の学校とともに目指していく」と決意を語った。 児童代表の6年生3人は「明るく幸せな未来をつくっていくために、学校安全の大切さや命、生きることの素晴らしさについて、これからも考え続け、発信する」と誓った。【中田敦子】