韓国与党 新院内代表に尹大統領側近の権性東氏=弾劾案への対応迫られる
【ソウル聯合ニュース】韓国の保守系与党「国民の力」は12日に議員総会を開き、国会運営を取り仕切る院内代表に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領側近の権性東(クォン・ソンドン)国会議員(64)を選出した。少数与党体制で「非常戒厳」を巡る対立と混乱が続くなか、事態収束に向け厳しいかじ取りを迫られることになる。 秋慶鎬(チュ・ギョンホ)前院内代表は7日の国会本会議で尹大統領の弾劾訴追案の採決が行われたことを受け、「国政混乱を防げなかった」として辞任した。 議員総会には所属議員108人のうち106人が出席。権氏は過半数の72票を得票し、尹大統領と距離を置く金台鎬(キム・テホ)議員(34票)を抑えた。 権氏は尹大統領と同じく検事出身で、尹大統領の政界入りを後押しし、大統領選勝利に貢献した「親尹派」の中心人物とされる。 権氏は議員総会で、「今の与党の院内代表の座が毒入りの聖杯であることはよく知っている」として、「今の危機が一段落すれば党の新しい未来を切り開けるよう、院内代表を辞任する」との考えを明らかにした。 権氏は尹政権が発足した2022年にも院内代表を務めたが、就任から約5か月で辞任していた。 同氏は「大統領選挙期間から政権交代後も水面下で大統領に最も苦言を呈してきたと自負する」と強調した。 今月14日には尹大統領に対する2度目の弾劾案の採決が行われる。国民の力は弾劾案に反対する方針を決めているが、韓東勲(ハン・ドンフン)代表が賛成の立場に転じたほか、賛成の意向を示す議員が増えており、可決される可能性もある。 権氏は議員総会後、記者団に対し、現在の党の方針は弾劾案の「否決」としながら、方針変更には議員全体の3分の2以上の同意が必要と言及。「議員総会を開き、方針変更するか、このまま維持するかについて総意を集めたい」と述べた。
Copyright YONHAPNEWS <転載、複製、AI学習禁止>