「夫の不倫相手の顔写真」をSNSでさらしたサレ妻の結末。復讐をあおった“ファン”も?
逮捕後、サレ妻を支援する署名に2万3000筆
しかしこの“さらし”の後、サレ妻は相手女性への名誉棄損罪で5月半ばに逮捕されてしまったのです。その逮捕記事が出るや否や、不倫やサレ妻のさらしに関する議論がますます過熱。さらには、そのサレ妻の不起訴を求める署名がchange.orgで立ち上がって、2万3000筆以上もの署名が集まったのでした。 現在、そのサレ妻アカウントは消えていて、続報を知ることができません。ただ、サレ妻の担当弁護士が刑事事件として処分を受けて終了したことをX上で綴っています(別の報道によると、略式起訴で罰金を払って釈放されたとのこと)。不倫問題はさておき、これで一連の”さらし事件“は幕を閉じました。
まるで不倫のリアリティショー
不倫した人間がネット上にさらされるのは当然の報いなのか?という議論も巻き起こりましたが、そもそもサレ妻がここまで支持される理由は何なのでしょうか。 夫に不倫された悲しみや苦悩だけでなく、不倫の証拠を掴む様子や不倫がバレたときの夫の言動、離婚や慰謝料を勝ち取る過程、ときには不倫相手に対する復讐まで、リアルタイムで発信しているサレ妻アカウント。真偽のほどはわからないものの、その泥沼化していく不倫ショーはまるでリアリティ番組を見ている気分にさせ、多くのファンがつくのもわかります。 今回の件については、実際に逮捕されてニュースになったことから、「このサレ妻は実在する」というリアル感がさらに見る者を興奮状態にさせていった側面もあるでしょう。
「女vs女」の泥沼を面白がる男性読者も?
また、一般的には、夫が妻に不倫されると怒りの矛先は妻に、妻が夫に不倫をされると怒りの矛先が不倫相手の女性に向かうことが多いと言われています。「正妻vs不倫相手」という、女同士の正義と悪がぶつかり合う構図が多くの人の関心を呼ぶのではないでしょうか。 「女の敵は女」という状況がどのくらい現実世界で起きているかはさておき、「女の敵は女」的なシチュエーションを好む人は特に男性に多いと思います。特に、女性全般を見下し、小バカにする「女さん」という呼び方がスラスラと口から出るようなアンチフェミニズム思考の男性に。 既婚者と不倫をする女性を「最低なクズ」と面白がり、さらには夫に不倫されたサレ妻を「哀れ」と面白がる。本当にサレ妻に同情して応援しているのではなく、結果がどうなろうと、どっちがどう不幸になろうと、彼らは楽しいのでしょう。 そしてその層が、サレ妻に「さらせ」と無責任な扇動をしていたのではないでしょうか。それが、当該サレ妻の暴走や、2万3000筆を超える不起訴署名にも繋がった気がしてならないのです。