大学生がデザイン、企業は製造や販売を担当した新型キャンピングカー「アコロ」が生まれた経緯
キャンピングカーランドとレクビィの主な目的は、Z世代の若い学生たちへキャンピングカーを普及させること。また、従来とは異なる新しい発想のモデル開発などを目指したという。一方、制作系の学部が主となる京都精華大学としても、学生たちにデザイン開発や商品のマーケティング、販売方法など、キャンピングカー業界ならではの貴重な体験をさせられるということで、3者のコラボレーションが決まった。 2023年6月~7月、5回にわたって開講された授業には、デザイン学部プロダクトデザイン学科の2年生を中心に、デジタルクリエイションコース、メディア表現学部など複数の学部から約20名が参加。キャンピングカーに関する基礎知識を学んだあと、1人ずつ企画案のプレゼンテーションを行い、それらをもとに、グループごとに選出案を制作した。
その後、7月末には、連携事業に参画するキャンピングカーランドやレクビィの担当者に向けて、デザイン案などの最終プレゼンを実施。その提案をもとに製造されたのが、今回ショーに展示したアコロだ。 ■新作キャンピングカー「アコロ」の概要 アコロのベース車両は、トヨタ・ハイエースのロングバン・ワイドボディ・ミドルルーフで、ボディサイズは全長4840mm×全幅1880mm×全高2100mm。外装は、ほぼノーマルと同寸だ。
学生たちが考案した車両のコンセプトは、「遊び心」をキーワードに、老若男女問わずキャンピングカーを楽しめる車両。とくに従来キャンピングカーのメインユーザーではない女性も意識したという外観には、青やオレンジで構成されたポップなグラフィックを採用している。 また、明るい雰囲気を意識したという内装にも、外装とマッチさせたカラフルなグラフィックを投入。これらの模様は、実際に学生たちのアイデアによるもので、会場のブース担当をした学生いわく、「(ゲームの)テトリスをオマージュした」のだという。さらに、車名のアコロも「遊び心をもじったもの」で、ロゴも含めて学生らが発想し、デザインも手がけた。