【速報】デブリ試験取り出し完了 原発事故後初めて
東京電力は7日午前、福島第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出しを完了したと発表した。原発事故から13年半が経過する中、廃炉作業の最難関とされるデブリの回収に初めて成功した。 東電は午前11時40分、少量のデブリの入った容器を取り出し装置の収納箱から出し、専用のコンテナに入れて回収した。原子炉建屋2階の設備に運び、デブリの放射線量や重量を測定する予定。今後は茨城県大洗町の分析機関に運び、本格的な取り出しに備えてデブリの性状などを調べる。 試験的取り出しは当初、2021年に着手する計画だったが、取り出し方法の変更などで3度延期し、8月22日に始まった。2度の中断を経て10月28日に再開し、今月2日に原発事故後初めてデブリを格納容器外に出した。原発事故によるデブリは1~3号機に約880トンあると推計されている。
福島民友新聞