激戦の400ccクラスの台風の目になる!? トライアンフ「スピード400」のパンチある走りに感動
昨今、にわかに注目度が高まっているのが400ccクラスのバイクです。ホンダの「GB350」がベストセラーになり、昨年にはカワサキから4気筒エンジンを搭載した「Ninja ZX-4R」やクルーザーの「エリミネーター」が登場。さらにはハーレーダビッドソンからも普通自動二輪免許で乗れる「X350」が発売されるなど、輸入車も含めてこのクラスは激戦区となっています。 【細部の画像を見る】 そんな中でも熱い眼差しを集めているのが、トライアンフから発売されたばかりの「スピード400」。トライアンフらしいスタイリングでありながら、普通自動二輪免許で乗れて、価格も69万9000円とリーズナブルなのが注目される理由です。登場して間もないこのマシンに試乗することができたので、その魅力を存分に味わってきました。
■クラシカルなルックスに最新のスペックを搭載
「スピード400」はトライアンフの“モダンクラシック”シリーズに位置付けられ、往年の同ブランドのマシンを思わせるクラシカルなデザインをまとっています。スリムな単気筒エンジンを採用していることもあり、丸目のライトにティアドロップ型のガソリンタンクの組み合わせは、とてもバイクらしいルックスです。 搭載されるエンジンは398.15ccの単気筒。近年人気のホンダ「GB350」やロイヤルエンフィールドの350ccシリーズも単気筒ですが、これらのモデルがロングストロークの空冷エンジンであるのに対して「スピード400」は水冷で、ボアが89mm、ストロークが64mmのショートストロークタイプとなっています。ストロークが伸びるほどトルクフルな特性となり、逆に短くなると高回転まで回るタイプのエンジンとなるので、「スピード400」は後者に該当するタイプです。 最高出力は40PSを8000rpmで発揮。最大トルクは37.5 Nm/6500rpmとなかなかのハイスペックです。それでいて、直立したシリンダーには空冷を思わせる大きめのフィンが刻まれており、クラシカルなルックスも作り出しています。 足回りの装備も現代的で、フロントには43mm径のビッグピストンタイプの倒立フォークを採用。ブレーキもラジアルマウントとされていて、制動力が高そう。リアはモノショックで、ホイール径は前後17インチと走りに対する性能には妥協が感じられません。 シルエットはオーセンティックなバイクらしいものですが、細かい部分に目を向けるとバーエンドタイプのミラーや、アナログとデジタルを組み合わせたメーターなど、モダンなテイストも感じられます。スロットルは電子制御で、切り替え式のトラクションコントロール機構も装備。アシストスリッパークラッチも付いていて、現代的なスペックとされています。