「フェンディ」が100周年記念のフレグランス7種で表現した、創業から現代、未来を紡ぐ7人のストーリー
シルヴィアの娘で4代目となるデルフィナ・デレトレズ・フェンディ(Delfina Delettrez Fendi)=ジュエリー アーティスティックディレクターとレオネッタ・ルチアーノ・フェンディ(Leonetta Luciano Fendi)の香りは、それぞれ“センプレ ミーオ”と“チャオ アモーレ”だ。前者はマラケシュ郊外のオウリカ渓谷、後者は一家が夏を過ごすイタリアのポンツァ島が着想源。さらに“ラ バゲット”は、デルフィナの幼い双子タツィオ(Tazio)とダルド(Dardo)に捧げる。“バゲット”は、彼らのおやつであるバターと砂糖を塗ったパンと、ブランドの同名のシグネチャーバッグの2つの意味合いを持つ。シルヴィアは、「“バゲット”バッグをデザインした時、ちょうど妊娠していたの。このバッグは時代にとらわれない作品であり、常に新しい世代のアイデアと結びつくはず」と話す。
セルジュ・ブランシュウィッグ(Serge Brunschwig)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「100周年に先駆けて、『フェンディ』ファミリーの歴史を新たな形で辿り直すフレグランスコレクションをつくりたいと思った。目標は顧客に感動を与え、ブランド誕生100周年となる2025年を特別な年にすることだ」と話す。既存のフレグランス“ラクアロッサ”や“ファン ディ フェンディ”などはライセンスのもとで開発された。新たなフレグランスコレクションは、アプローチやポジショニング、流通の点で既存品とは異なり、「フェンディ」の小売網でのみ販売する。同コレクションは売上高よりも、「フェンディ」の物語をより豊かにすることに貢献するという。
7つの香りは、ジョーンズ=クチュール&ウィメンズウエア アーティスティックディレクターと、シルヴィア=アクセサリー&メンズウエア アーティスティックディレクター、デルフィナ=ジュエリー アーティスティックディレクターの3人が中心となり、2年の歳月をかけて制作した。7つの香りをつくるために、チュニジア産のオレンジブロッサムやイタリア・カラブリア地方のベルガモット、インドネシア産のパチュリ、フランス産のアイリス、マダガスカル産のバニラなど、高濃度の原料を集め、クエンティン・ビッシュ(Quentin Bisch)やファニー・バル(Fanny Bal)、アンヌ・フリポ(Anne Flipo)ら熟練の調香師を起用した。