夢諦めず努力続けて 花巻東高出身 菊池雄星投手 野球少年らに呼び掛け
野球少年、少女を対象とした花巻信用金庫(漆沢俊明理事長)の創立75周年記念講演会は10日、花巻市湯本の花巻温泉ホテル千秋閣で開かれ、米大リーグで活躍する菊池雄星投手(33)=花巻東高出=が「野球を通して学んだこと」をテーマに語った。少年期からメジャーリーガーの現在までを振り返り、「諦めないこと。『雄星でもできたんだから僕にもできる』と思ってほしい」と呼び掛けた。 中学2年生の頃にプロ野球選手になると誓いを立て、自ら勉強して考えたメニューで毎日6時間練習したと回想。「野球は、こつをつかむと一気にうまくなる。そのきっかけをつかむためには地道な練習が必要」と持論を展開した。 花巻東高では「勝利」と「人間的成長」の両立が重視されたとし、「成長する人の特徴は、『この子をなんとかしたい』と周りに思われること。素直、真面目、一生懸命で、上を向いているコップには誰もが水を注ぎたくなる。口が下を向いていたら注げない」と取り組む姿勢や考え方などをアドバイスした。 自分で取り組みのレベルを日々上げていかなければ成長はしないとした上で、自身がプロデュースし、17日に市内にオープンする屋内野球施設「King of the Hill(キング・オブ・ザ・ヒル)」についても説明。「体を強くすることで人よりも練習ができるようになり、たくさん練習することでうまくなるこつをつかむチャンスが増える。今がどうこうは関係ない。伸びしろだらけ。きっかけ一つで上手になるので諦めないで練習してほしい」と締めくくった。