拳四朗が年末V2戦を連打KO宣言。それって北斗百裂拳?に「いいっすね」
この日は元日本ライトフライ級王者の堀川謙一(三迫)と2ラウンドのスパーリング。マスボクシング程度だったが、スピード、キレ、バランスと申し分なかった。 堀川は、拳四朗が2年前に日本タイトルを奪った相手。堀川は「あのときに比べてパワーが増しているように感じました。今日は遠慮してもらいました」という。 試合が決まると、「スパー相手など環境が整っている」との理由で三迫ジムの協力を得て都内で長期合宿を張るが、前回までは東京ではフィジカルトレーニングが満足にできていなかった。今回は11月28日から東京合宿がスタートしているが、宿泊先近くの24時間使える「エニタイムフィットネスセンター」に通い、筋肉強化を続けている。堀川がパワーが増していると感じとったのも、その効果かもしれない。 対戦相手のペドロサは、18勝(8KO)3敗2分の戦績のファイター。 寺地会長は、「がんがんくるファイター。ロペス、ゲバラに比べると格下だけど、一発をもらう怖さはある。得意なジャブにより磨きをかけて、入ってこれないようにさばき、相手が下がったときにはカウンターを入れること。油断はできない」と分析した。 田口が7月に9回TKO勝利したロベルト・バレラ(コロンビア)と3年前に対戦。WBAラテンアメリカ・ライトフライ級タイトルをかけた試合で、5回TKOで敗れているが、1、2ラウンドは手数で圧倒していた。スタミナ切れと、途中、ボディを効かされて、根負けした試合内容で、その後、スタミナも強化されていて、その超好戦的なスタイルは舐めてはかかれない。 「ボディは意識しないといけない。世界まではジャブだけで勝てていたけれど世界戦ではボディが必要だとわかった。ボディと連打で決められれば。連打とケンシロウって結びつくでしょう」 「連打は、北斗の拳のケンシロウの秘技の一つ百裂拳ですね?」と、放映局の人間に突っ込まれると、「それいいっすね。それでいきましょう」と、返した。 百裂拳とはケンシロウが伝授された北斗神拳のひとつで「あたたたたたたた!!」の掛け声と共に100発の拳をたった9秒間に打つ秘技だそう。 実は、拳四朗は、その名を拝命した劇画「北斗の拳」をまじまじと読んだことがない。アニメ版もしっかりと見たことがないという。 百裂拳のイメージに重なるかどうかは別にしてペドロサは、資料によると身長153センチと小さく、強化したフィジカルで上回る拳四朗がプレッシャーをかけ続けてボディからダメージを与えれば後半には決着はつくだろう。 「お前はもう死んでいる」の名セリフを拳四朗が、どこかでつぶやくか、どうかは知らないが。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)