土砂崩れの林道復旧のめど立たず 頭抱えるカフェ経営者
沖縄テレビ
北部の大雨被害から1週間以上が経過しましたが、土砂が崩れたままの場所が多く残っています。このうち国頭村の林道近くに店を構える男性は復旧の見通しが立たないことに頭を抱えています。 高良琉海子記者「国頭村の大国林道では斜面が崩れ土砂や木で道路が完全にふさがってしまっています。」 9日から集中的に降り続いた雨の影響で、国頭村では大国林道のいたるところで土砂崩れが発生し、一部では道路が崩落しました。重機が巻き込まれている場所もあります。 ブックカフェオキナワレイル金城壮郎さん「完成間際で大雨になったんですがクレーンがちゃんとここに、安全な場所に置いていたんです。それがこの大雨でここからの土砂が流れてさらにあちらから水が入ってきて崩落みたいな。」 国頭村奥間の大国林道沿いでブックカフェとコテージを経営する金城壮郎さんです。大雨で店舗に被害はありませんでしたが林道の状況を見て臨時休業せざるを得ませんでした。 金城壮郎さん「本来林道は一カ所が崩れたらあと一カ所はスペアがあったんですよ、逃げ道が。それがなくなってしまっていま営業を止めているんですけれど。」 コテージの予約のキャンセルも続いていますが、再開の見通しは立っていません。 金城壮郎さん「(収入は)もうゼロ。本当は営業はしたいんですが、店舗自体は普通なのであとは道。そこを誰がやるのか…。」 海沿いの国道58号線からすぐに山に上がることができる大国林道は、津波警報が出た際、住民や観光客の避難先にもなったそうです。 「津波の時でもここは、海外であった津波が沖縄にも来るというので。その時ここがメインの道だったんですよ。津波とかだとこの道は結構重要でそれを含めて(道を)整備してもらいたいなと。」 大雨では名護市と東村を結ぶ県道14号が土砂崩れなどのため現在も通行止めが続いています。県は生活道路である県道の復旧を優先するため林道については早くても来年度以降の着手となる見通しです。 川の氾濫で多くの住宅が浸水した国頭村比地では、大雨から一週間以上経った現在も18人がいまだ自宅に帰れない状況です。 浸水被害が大きく自宅を取り壊すことになった神山利枝子さんは17日からコンテナハウスに身を寄せています。 「お家はもう使えないもう全壊ということで。」 前向きに過ごしたいと話す神山さんですが、雨が降るたびに不安が押し寄せてくるそうです。 神山利枝子さん「大雨が降るでしょう、雨がもうちょっとの雨でも絶対に(氾濫する)ということが、この一つがとても不安ですね。」 「(家族は)お家もあるから引っ越すかと言うんだけれどやっぱりさみしい。しばらくはまだ元気だから比地にも住みたいんですよ、だからそういう気持ちいま。」 県は大雨被害についておよそ1億4千万円余りを予備費を支出し、この中で、氾濫した比地川の土砂を取り除く作業を20日開始することにしています。
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