父子で共謀…新たに2億9300万円 鉄板2110枚購入、転売か 横領疑いで再逮捕 豪遊、ブランド品…残金ほとんどなし ヤマウラ26億円不正支出
総額26億円とされる総合建設会社ヤマウラの不正支出事件です。元社員の男とその長男が新たに2億9300万円余りを横領としたとして再逮捕されました。
■父と長男が共謀の上…
業務上横領の疑いで再逮捕されたのはヤマウラの元社員村田浩幸容疑者(63)と長男で長野市の会社役員・村田俊樹容疑者(35)です。 調べによりますと2人は共謀の上、2020年12月、浩幸容疑者が経理を担当していたヤマウラの子会社「ヤマウラ企画開発」の口座から2億7200万円余りを不正に引き出し、岐阜県の会社に送金して横領した疑いです。
■着服金で鉄板購入、転売か
警察やヤマウラの調査によりますと、俊樹容疑者は当時、建設機械レンタル大手の県内の拠点に勤めていました。 俊樹容疑者は注文書を偽造し、会社名で岐阜県の会社に工事現場で使われる鉄板2110枚を発注。 その代金2億7200万円余りを浩幸容疑者が肩代わりする形でヤマウラ企画開発の口座から不正に引き出し、送金したということです。 2人は手に入れた鉄板の多くを転売したということです。 また、同じ日に2100万円を俊樹容疑者の口座に振り込み横領した疑いも持たれています。
■豪遊、ブランド品…残金ほとんどなし
2人は2月、3億6000万円を横領した疑いで逮捕されていて、俊樹容疑者は「金を返すつもりだった」などと容疑を否認していました。 ただ、金はキャバクラの支払いやブランド品の購入などに充てていて、口座にはほとんど残っていなかったということです。 ヤマウラの調査では浩幸容疑者が不正に引き出した金は2013年からおよそ10年で26億3800万円にのぼっています。 警察がこれまでに立件したのはおよそ6億5300万円。さらに余罪を調べています。