【更年期、田中ウルヴェ京さんの場合(インタビュー前編)】閉経後に、心と体の思わぬ変化が
子宮頸がんを機に健康を意識。ピラティスの効果も
かかりつけの婦人科は40代からのおつき合い。実はウルヴェさん、43歳で子宮頸がんになっている。 「発覚したのは、かゆみだったか何だったか…。違和感があり婦人科を受診したことがきっかけでした。病院嫌いで、健康診断すらイヤ。それまで婦人科の検診をしていなかったんです」 受診した日にたまたま子宮がん検診や乳がん検診の枠があいていたため、「検診していったら?」と医師にすすめられたのだそう。そこで見つかったのが、初期の子宮頸がん。手術をし、それからは定期的に同じ医師に診てもらっている。 「あのとき、私のスケジュールも偶然あいていたから検診を受けられました。もし時間がない日だったら、がんは見つかっていなかった。本当にびっくりしました。運命だった感じですね。 子宮頸がんのおかげっていう言い方はよくないですけれど、自分がかかったことでがんというものが身近になり、自分の体に気を遣うようになりました。子宮というものに興味を持ち始めたのもそこからですね。手術後から、いつかくる更年期を考えると、女性ホルモンが減って自律神経のバランスが悪くなると思ったので、週1回マシンを使ったピラティスをやるようになりました」 今、大ブームのピラティスだが、ウルヴェさんがピラティスと出合ったのは30代の頃。 「2002年頃にピラティスの第1ブームがあったんですが、そのときに自分が経営する会社でアメリカの州立大学と提携したピラティス資格コースを日本で始めました。当時はまだメンタルトレーニング事業だけでは売り上げが立たず、ピラティスを広めることを事業にしていました。だから、私自身、今使ってはいませんがピラティス指導の資格も持っています。 ピラティス、特にマンツーマンの指導によるマシンを使ったピラティスは、人によって異なる体の弱点を見抜き、インナーマッスルを整えると同時に呼吸の質も深めるんですが、それが自律神経のバランスをよくするんです。更年期の体調にもよかったかもしれませんね」 57歳の現在は、ピラティス以外にも趣味が増えたというウルヴェさん。アクティブに日々を楽しむ秘訣は、後編でじっくり伺う。